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外交青書 北方領土19年ぶりに「ロシアに不法占拠されている」と明記

2022年4月22日 10:07

日本の外交の取り組みについてまとめた外交青書が閣議で報告され、北方領土について19年ぶりに「ロシアに不法占拠されている」と明記しました。

今年の外交青書では、北方領土について「日本固有の領土であるが、現在ロシアに不法占拠されている」と明記しました。

外交青書で「不法占拠」と明記したのは2003年版以来、「固有の領土」と明記したのは2011年版以来となります。

また、日露平和条約交渉については「ロシアによるウクライナ侵略という現下の状況の中で展望を語れる状況にはない」としました。

一方、ロシアによるウクライナ侵略については「人類が過去1世紀にわたり築き上げてきた武力行使の禁止、法の支配、人権の尊重といった国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であり、決して許されない」と強く非難した上で、「歴史の大転機」だと指摘しています。

外交青書ではさらに日本を取り巻く安全保障環境について、ロシアや中国、北朝鮮を念頭に「強大な軍事力を有する国家が集中し、軍事力のさらなる強化や軍事活動の活発化が顕著になっている」と指摘しています。

また、中国については「東・南シナ海の海空域で軍事活動を拡大・活発化させ、 地域と国際社会の安全保障上の強い懸念材料となっている」としています。