山形県内来年夏の次期参院選へ向け動き活発化 現職が出馬前向き 自民は準備進める
来年夏に行われる参議院議員選挙の県選挙区を巡る動きが活発化しています。これまでに自民党の新人が出馬を表明している一方、これまで対応を明らかにしていなかった無所属の現職が出馬に前向きな姿勢を示し、来年夏の政治決戦を見据え対決ムードが高まりつつあります。
11月16日、無所属で現職の芳賀道也さん(66)が急きょ山形市内で支援者を集めた会合を開きました。
芳賀さんは県内テレビ局のアナウンサーを経て、2019年の参院選に野党統一候補として無所属で出馬。当時の自民党の現職を破って初当選を果たしました。
現在も無所属ですが、参議院では国民民主党会派に所属し、来年7月、1期目の任期満了を迎えます。
冒頭以外は非公開となった16日の会合。10月の衆院選で初当選した国民民主党の菊池大二郎さんが、芳賀さんの支援を呼びかけました。
菊池大二郎衆院議員「この6年間、芳賀さんは身を粉にして山形県内を駆け回ってきた。非自民系の参院議員が山形には2人いる。私もまだまだ力不足だが、衆議院として1議席を確保した。非自民の2プラス1議席を山形県で維持していく、必ず守っていくことが必要になると思う」
まだ次期参院選への対応を明らかにしていない芳賀さんに対し、支援者からは出馬を求める声が多く上がったということです。
芳賀道也さん「ぜひもう1期頑張ってくれという声をいただけたことをある種、誇りにこれから決断をしていきたい」(出馬の意思を固めた?)「まだ、今度はどういう形で出るかという相談もあるし、無所属での出馬が可能なのかどうかという状況も条件もあるので、そういったことも相談しながら。年内中には決断し、皆さんに公表したいと思っている」
会合後、芳賀さんは出馬について依然として「検討中」としたものの、前向きな姿勢を初めて示しました。関係者によりますと、立憲民主党県連、国民民主党県連、連合山形の2党1団体が現在、統一候補として芳賀さんを擁立する方向で調整を進めています。
一方、自民党公認で参院選の出馬が決まっている元県議会議員で現在は自民党の特別参与を務める大内理加さん(61)。
19日は、告示された朝日町長選挙の候補者の応援に駆け付けていました。
握手「頑張ってくださいね」「ありがとうございます」「参議院選挙でしょ?絶対ね」「はい」
大内さんは前回2022年の参院選で自民党から出馬し、国民民主党・現職の舟山康江さんに挑みましたが、3万票近くの差で敗れました。
落選後も参院選への再挑戦を目指した大内さん。県内ではことし6月以降、自民・公明の市町村議会議員を中心とした「大内さんを応援する会」が各地で設立されるなど、支援組織づくりが着々と進んでいます。
自民党県連・遠藤利明会長「我々県連として、ここ何回か参議院選挙でずっと負けているので、そういう意味でも何としてもこの参議院選挙を勝ち抜いていきたい」
大内理加さん「一番の大きな課題は人口減少。県民の皆さんの多くも人口減少に対して危機感を持ち始めていることを肌で感じている。しっかり山形県の声、地方の声を国の政策に反映させることが必要だと思っているし、それがひいては山形県民の幸せにつながっていると思っているのでしっかりお役に立てるよう頑張りたいと思っている」
現職の芳賀さんが出馬に前向きな姿勢を見せていることに対し、大内さんはYBCの取材に「相手はどうあれ、自分がやるべきことを確実にやるだけ」と話しました。10月の衆院選では、芳賀さんは野党候補、大内さんは自民党候補の応援のため県内各地を奔走しました。ともに、来年夏の参院選を見据えた動きとみられています。
芳賀道也さん「いま1区、2区、3区、もう連日駆け回っておかしな政治を変えようと私も候補者と同じ気持ちで頑張っています。皆さん、もっともっと力を貸してください。必死の動きで山を動かしましょう。お願いいたします」
大内理加さん「私は遠藤利明先生のご指導をいただきながら、県の課題の解決のために働きたい。ですから今回の選挙は私の選挙だと思って力の限り皆さま方と一緒に戦うことをお誓い申し上げまして激励の言葉とさせていただきます」
現職の芳賀さんは12月にも出馬を表明するとみられています。一方の自民も参議院の議席奪還へ組織固めを進めていく方針です。来年夏の政治決戦に向け、動きが本格化していきます。