鹿児島・口永良部島で火山活動活発化 気象庁「地熱域が広がっている」
火山活動が高まっている鹿児島県の口永良部島について、気象庁は、地表の温度が高い「地熱域」が去年より広がっていると公表しました。火山活動の活発化によるものとみています。
鹿児島県の口永良部島では、火山活動による地震が多い状態が続いたことから、6日に5段階の警戒レベルを一番下の「レベル1」から「レベル2」の「火口周辺規制」に引き上げています。こうしたなか、気象庁が実施した現地調査で、地表が周囲より高い温度となっている「地熱域」が去年6月と比べて広がっているということです。火山活動が高まり、地表に熱が達したと分析しています。
また、鹿児島県と宮崎県境にある霧島連山の新燃岳でも、10月下旬ごろから火山活動による地震が増加しています。現在、新燃岳の噴火警戒レベルは一番下の「レベル1」ですが、9日午後3時までの10日間に地震回数は258回と、レベル引き上げ基準の300回に近づいています。
火山監視課の碓井勇二火山活動評価解析官は「すぐにふもとに影響するような噴火が発生するとは考えていない」と述べたうえで、今後の活発化に備えて監視を続けていきたいとしています。