狙いは“人材育成”と“アクセス向上” 福井駅前にオフィス進出 新幹線時代の企業戦略
新幹線開業にあわせてオープンした福井駅前の新たなランドマーク「フクマチブロック」。高さ120メートルの再開発ビルには、商業スペースやホテルだけでなく、オフィス向けのスペースもあります。ここに新たに進出した県内企業。“エキマエ”への進出にこだわったワケを取材しました。
■リポート 東海佳奈子キャスター
「目の前に福井駅を見下ろすこの場所。おしゃれなカフェのようですが、オフィスなんです。社員の自由な働き方を叶えようとさまざまな工夫がされている」
福井駅西口の再開発エリア「フクマチブロック」の13階に開設した福井コンピュータホールディングスのオフィス。福井市の本社や坂井市の開発センターに続く県内3つの拠点として、29日オープンしました。
笏谷石をイメージした受付を抜けると、そこには広々とした空間が。大胆に配置された大きなテーブルにウェブ会議用のブース。足元に電気の配線は見当たりません。スタッフはモバイルバッテリーを持って、好きな席で仕事ができます。
また、バーカウンターやソファが置かれたスペースはカフェのよう。アロマが香る新オフィスにはリラックスできるスペースも設けられています。
■従業員
「自由な発想ができそう。普段仕事をしていると、会議室で向かい合って会議という感じだけど、ソファに座ってざっくばらんに意見交換するっていうのは、ぜひしてみたい」
この会社が“エキマエ”のオフィスにこだわったワケとは。
■福井コンピュータホールディングス 佐藤浩一 グループCEO
「ほとんどの主要部門が丸岡の開発棟にあるので、福井駅に降り立った学生さんもちょっと行かないといけないとなると、その間に気持ちを上げてくれる人ばかりでないと思う。今回は新幹線が着いて、駅を降り立ってパッと見上げると私たちの会社がある。それだけで気持ちが上がるのではと思い、多様な将来性のある人材を獲得することができるのでは」
もう1つのワケ。それは新幹線開業によるアクセスの向上です。
■福井コンピュータホールディングス 佐藤浩一 グループCEO
「ここを中心に東京までのアクセスは良くなる。途中の群馬県にデータセンターを建設中で、今年引き渡すことになっている。インフラの整備とともに、福井コンピュータグループも関東にアクセスが良くなり、組織も強化される形を考えている」
人材確保とアクセス向上。“エキマエ”のオフィスを拠点にした新幹線時代の企業戦略で、さらなる成長を目指します。