“超戦国”大迫傑の箱根駅伝優勝予想
「今回は超混戦というか超戦国駅伝」
第98回箱根駅伝を“超戦国駅伝”と分析したのは、東京五輪マラソンで6位に入賞した大迫傑さんです。大迫さんは、早稲田大学時代に2度の1区区間賞、その後、箱根路から世界の舞台へと羽ばたいたランナーの1人です。
全21チームによる熾烈な争い。優勝候補を聞くと「全日本大学駅伝を制した駒澤大学も強いと思いますし、あとやはり安定感があるのは青山学院大学」と2校の名前をあげました。
まずは前回王者で、“平成の常勝軍団”の異名をとる駒澤大学。11月の全日本大学駅伝でも連覇を達成するなど、盤石の強さを見せています。
駒澤の強さの理由について、大迫さんは「たとえ往路で優勝できなかったとしても、復路の追い込みがすごい」と説明。そして「速くもあるけど、安定して強いというのがいいと思っている。バランスが取れている」と説明しました。
駒澤は過去7回の総合優勝のうち、5回が復路での逆転優勝。復路での強さに加え、今大会は往路2区にキャプテンでエースの田澤廉選手(3年)がエントリーしています。12月に10000m日本歴代2位の27分23秒44を記録するなど、好調を維持するエースを中心に大会連覇を狙えるチームになっています。
そして、もう一つの優勝候補が直近7大会で5度の総合優勝を誇る青山学院大学です。チームの強さの秘密は“層の厚さ”。学生トップレベルとされる10000m28分台のランナーが23人もそろっています。
大迫さんは「どこの大学も(ランナー)10人をそろえることでいっぱいいっぱい。青山学院は(28分台が)10人そろうし、しかもその中で、各チームにいったらレギュラーをはれる選手がいるので、誰が入っても遜色ない。だから安定している」と語りました。
そんな2校をも脅かすダークホースにあげたのが東京国際大学です。10月の出雲駅伝では史上初の初出場・初優勝。前回の箱根駅伝は、総合10位ながら、花の2区でエースのイェゴン・ヴィンセント選手(3年)が前をいく選手14人全員を抜き去る圧巻の走りを見せました。
「箱根駅伝は何があるか、何が起こるか分からない。見てる方としては(東京国際大は)何かあるんじゃないかって期待しちゃうチーム」と大迫さんは勢いのある新鋭に期待を寄せました。
田澤選手が引っ張る復路に強い駒澤に、選手層の厚さを誇る青山学院。そして絶対的エース、ヴィンセント選手を擁する新鋭・東京国際と混戦必至の今大会。大迫さんは「レース展開を予想することも難しいような、それだけ混戦になると思う。大学によっては前半勝負の大学もあると思う。特に早稲田大学なんかは全日本大学駅伝でも割と先攻型だったと思うんですけど。本当に最後の区間までドキドキが止まらないような駅伝になるんじゃないかなと思う」と話しました。