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「過去の自分との決別」東京五輪代表・新谷仁美 13年ぶりフルマラソン挑戦

2022年3月5日 15:31
「過去の自分との決別」東京五輪代表・新谷仁美 13年ぶりフルマラソン挑戦

◇東京マラソン2021(3月6日東京都庁~東京駅前・行幸通り)

新型コロナウイルスの影響で延期となっていた「東京マラソン2021」が3月6日に開催されます。レースを目前に控えた4日、招待選手らが会見に出席、意気込みを語りました。

東京オリンピック10000m代表の新谷仁美選手(34)は、13年ぶりにフルマラソンに挑戦。

これまでトラック種目を中心に活躍してきた新谷選手は2014年、突然の引退発表から、約5年のブランクを経て、2018年に現役復帰。2020年には主戦場の10000mで18年ぶりに日本記録を更新しました。

しかし、昨夏出場した東京オリンピックの10000mでは、失意の21位、涙をのみました。

オリンピックを終え、マラソン練習に取り組んできたという新谷選手。この日の会見では、「この3か月間、マラソン練習をしてきたんですが、マラソンの魅力が全然わからない3か月だったなと感じました」と驚きの発言も。

「今回のマラソンで新しい自分を見つけたいか?」とたずねられると、「42.195キロの間に新しい恋人を見つけられるように頑張りたいと思います!」と“新谷節”で答える場面もありました。

それでも、13年ぶりにマラソン挑戦を決意した理由を問われると、まじめな表情へと一変。

「深い意味はまったくないんですが…」と前置きした上で、「やはりどうしても東京オリンピックの結果を引きずっている自分が今もいるなと思っていて。今後生きていく上で、あの結果だけに左右されて生きていくのは自分でも嫌だな、そんな人生送りたくないなと思っている。やはり吹っ切るには、自分が納得できるそれ以上の結果が必要だ、と思った時に、私にとって最大のキツイ種目はマラソンだなと思った」と、心境を明かしました。

さらに、「マラソンに対しての拒否反応もいまだにあるし、この3か月間トレーニングをして、5000mからハーフ(マラソン)までの練習とはまったく違って、本当に過酷な練習だったなと身をもって感じた。その成果がでればいいなとは思うが、やはり過去の自分と決別したくて今回挑戦することを決めました」と語った新谷選手。

「日本記録を意識してこの3か月間練習をやってきたし、そこを目指して頑張りたい」と2時間19分12秒の日本記録の更新にも意欲を示しました。