「チームを引っ張りたい」関東インカレ男子1部1万mで花岡寿哉が日本勢トップ 4年前の箱根駅伝王者・東海大復活へ
■ただ一人留学生についていった花岡選手
スタートして2周目からムトゥク選手が先頭に立つと、集団は縦長に。ムトゥク選手の後ろには花岡選手、同じ東海大の梶谷優斗選手(3年)、中央大の阿部陽樹選手(3年)などがつきました。集団は縦長になり、4000mを過ぎたところで先頭はムトゥク選手と花岡選手の2人に。花岡選手はぴったりとムトゥク選手の後ろにつき、ぐんぐんと後続を引き離していきます。
8000m手前でムトゥク選手が前に出てそれぞれが単独走になると、ムトゥク選手がそのままトップでゴール。花岡選手は28分15秒65の自己ベストで2位に入り、日本勢トップとなりました。
3位以降は石塚選手、順天堂大の浅井皓貴選手(3年)、法政大の松永怜選手(4年)の争いが最後までもつれ、ラストスパートで抜け出した石塚選手が表彰台をつかみました。
花岡選手はレース後、「こういう大きな舞台で走る経験がまだ少ない中で、しっかりと留学生について、ラストは離されてしまったんですけどしっかり2位でゴールできたのは良かったと思います」と話しました。
レース序盤はペースが上がらなければ後ろから行こうと考えていたという花岡選手。しかし序盤から速いペースで集団がバラけてきていたため、しっかりついて粘ろうと考えて前につきました。しかし4000mぐらいからムトゥク選手のハイペースにつくのはきついと思い始めたといいます。その後何度かペースの上げ下げがありましたが、ペースアップしたムトゥク選手にきつい中でもしっかりとついていきました。
花岡選手の頭の中には、2年前に同じ1万mで日本勢トップになった東海大のエース・石原翔太郎選手(4年)の姿がありました。「日本勢トップは素直にうれしいというのと、石原さんが2年前に走った時は最後まで留学生と戦っての2位だったので、まだそこは力が足りないと思います」と課題を語りました。
■自分がチームを引っ張り、強いチームに戻したい
今年初めて箱根駅伝を走り3区6位と好走した花岡選手。今年も予選会を突破し、石原選手と襷をつなぎたいと話します。4000mまで先頭付近を走っていた梶谷選手も7位に入賞。「新体制になって、いい雰囲気で練習できています」という花岡選手の言葉通り、かつての箱根王者・東海は復活に向けて動いています。