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【陸上】順大の三浦龍司が専門外の1500mで2位 "スロースタート"も世界陸上から箱根駅伝へ「面白いシーズンになる」

2023年4月9日 13:54
【陸上】順大の三浦龍司が専門外の1500mで2位 "スロースタート"も世界陸上から箱根駅伝へ「面白いシーズンになる」
専門外の1500mで積極的にレースを進める三浦選手(先頭)
陸上競技の日本グランプリシリーズである金栗記念選抜陸上中長距離大会が8日、熊本・えがお健康スタジアムで開催されました。
男子1500mには、2021年の東京オリンピック男子3000m障害7位入賞の三浦龍司選手(順天堂大学4年)が出場しました。

■専門外の1500mで見えた課題だが…
昨年のこの大会でも三浦選手は1500mに出場し、日本歴代2位、日本選手学生最高(当時)となる3分36秒59の好記録で優勝しています。
「トラックに向けた体づくり、練習をやってきたので、スピード持久力などの確認と、課題を見出すことが今回のレースの狙いです」こう話す三浦選手は、ペースメーカーの横田真人選手(TWOLAPS)のハイペースに食らいつき、スタート直後から勢いよく飛ばします。
「最初の2周(800mまで)は、リズムをもらいながらうまく走れたと思います」と、入りの400mを58秒、800mを1分57秒、1000mを2分26秒で通過。この種目の日本記録保持者の河村一輝選手(トーエネック)らを従えて、積極的にレースを進めました。
勝負が動いたのはラスト1周でした。箱根駅伝の6区区間記録保持者である館澤亨次選手(DeNA)がじわじわとペースアップを図り、残り250mで先頭を奪うと一気に突き放しにかかりました。
三浦選手も粘ります。しかし、持ち味のラストスパートで再逆転とはなりませんでした。結局、館澤選手が3分41秒00で優勝し、三浦選手は0秒82差の2位でフィニッシュしました。
「ここまでは少しスロースタートで、いまひとつキレやトップスピードが足りない。最後の勝負どころで切りかえる力は磨きをかけていかないといけない」と、三浦選手は課題を口にしていました。

■"スロースタート"にも「面白さは後に」
もっとも、三浦選手が昨年に比べて"スロースタート"と言うのには理由があります。三浦選手が前半戦の目標に掲げる世界選手権ブダペスト大会は、昨年のオレゴン大会よりも約1か月遅い開催であり、そこにピークを合わせるのなら当然とも言えます。

また、今年の箱根駅伝が終わってから、1月から2月にかけての約3週間、母校の洛南高(京都)で教育実習がありました。2月26日の日本陸上競技選手権大会クロスカントリー(シニア男子2位)の後には「1週間休ませた」(長門俊介駅伝監督)と言い、3月中旬に再始動しました。
それでも3月25日の「TOKOROZAWAゲームズ(3000m4位)の時に比べれば軌道修正してきた」と長門監督が言うように、徐々にギアは上がってきているようです。
「僕としては、いきなりバンって(体が)動くよりは、逆にスロースタートのほうが安心できます。伸びしろだったり、面白さは後に取っている。これから面白いシーズンになると思います」と、三浦選手も現状を前向きに捉えています。

専門種目の3000m障害は、5月21日のセイコーゴールデングランプリ陸上2023横浜で初戦を迎える予定です。昨年は、世界最高峰のダイヤモンドリーグファイナルの舞台で4位入賞という快挙を果たしていますが、今季も三浦選手は世界を舞台に戦います。
「まずは自己ベスト(8分9秒92)を超えていかないと。昨年はダイヤモンドリーグファイナルで、ある程度戦えることが分かったので、さらにそこに肉付けして、タイムを出せればなと思います」大学ラストイヤーを迎え、さらなる活躍が期待されます。

■箱根駅伝も見すえ…共同キャプテンを志願
また、今季は同級生の藤原優希選手とともに共同主将を務めます。主将には自ら志願しました。「自分自身は"足"で引っ張ることがメインになる」と、競技力でチームを牽引していく覚悟を固めています。
「箱根駅伝もあるので、足を引っ張り合うチームではなく、誰かが頑張っているから自分も切磋琢磨して頑張っていきたいというチーム作りをしていきたい」と、名実ともに、チームの大黒柱として、来年100回大会を迎える箱根駅伝に向けても全力で挑みます。
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