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MLB全体盗塁数3000突破 2012年以来11年ぶりの記録は新ルール導入がカギ?

2023年9月9日 18:00
MLB全体盗塁数3000突破 2012年以来11年ぶりの記録は新ルール導入がカギ?
日本時間4日、今季20個目の盗塁をマークした大谷翔平選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
MLBフィリーズのブライソン・ストット選手が、2塁への盗塁を決めて、今季のMLB全体の盗塁数が、2012年以来11年ぶりとなる3000の大台に到達しました。

今季からMLBは、『ピッチクロック』(走者がいない場合は15秒、走者がいる場合20秒以内に投球動作に入らなければならない)、『牽制回数制限』(投手が牽制をする、もしくはプレートから足を外すことができるのは1打席につき2度まで)、ベースサイズが15インチ(約38.1センチ)から18インチ(約46センチ)に大きくなる新ルールが導入された結果、盗塁数が増加したとみられています。

このままのペースでいくと、MLB全体の最終的な盗塁数は3450を超えて、1920年以降では、1987年の3585盗塁に次ぐ2番目の記録になります。

また3000盗塁の大台を突破した2012年は、大谷翔平選手の同僚として知られる、マイク・トラウト選手が両リーグ最多の49盗塁を記録するなど、トラウト選手以外に5選手がシーズン40盗塁に到達しました。

今季は史上初の「30-60」を達成したブレーブスのロナルド・アクーニャJr.選手(ブレーブス)を筆頭に、すでに4選手が40盗塁に到達。またボビー・ウィットJr.選手(ロイヤルズ)が39盗塁、ニコ・ホーナー選手(カブス)とフリオ・ロドリゲス選手(マリナーズ)36盗塁を記録しており、40盗塁以上の人数はさらに増えそうです。

チーム別では、すでに30球団中23球団が、昨季の盗塁数を上回っており、特にレッズは昨季の58盗塁から、今季は両リーグ最多の165盗塁を記録しています。

また盗塁数だけでなく、盗塁成功率も80.0%に上昇しており、新ルール導入の恩恵を受けた形になっています。

今季最も多くの盗塁を許しているのは大谷選手の元同僚のノア・シンダーガード投手で、34個の盗塁を決められており、盗塁阻止は1度だけ。捕手ではキーバート・ルイーズ選手(ナショナルズ)が98個もの盗塁を決められており、盗塁阻止率は15.5%にとどまっている。