「山田くん」がトレンド入り センバツ近江高校の主将・エースで4番山田陽翔 死球で足引きずりながら170球
◇第94回選抜高等学校野球大会(30日、甲子園)浦和学院(埼玉)2ー5x近江(滋賀)
京都国際高校に新型コロナウイルス陽性が出たため、補欠でセンバツに出場した近江高校の山田陽翔投手は主将で4番のエース。
4試合連続となる先発のマウンドへ向かいます。この1週間での投球数は「214」。500球の投球数制限があるため、起用方法にも注目が集まります。
立ち上がり、浦和学院高校・3番の金田優太選手にツーベースヒットを打たれますが、その後、2回3回と3者凡退に抑えます。
4回に先制を許した山田投手。5回裏の攻撃時に打席に立つと、左足首付近にデッドボールを受け、立ち上がることができません。
足を引きずりながらも、マウンドへ向かい続ける山田投手。近江高校は4回と7回に1点ずつ追加し、2-2の同点で試合は延長戦に突入しました。
10回表を終えたところで山田投手の投球数は162。その裏の攻撃で、内野ゴロを放つと1塁まで全力疾走。
その姿にTwitterでは「山田くん」がトレンド入り。「足ひきずっとるやん」、「無理しないで」、「もし勝っても決勝全然投げられなくなりそう」といった声が寄せられました。
力投を続けるエースの姿にチームも奮起。11回裏に先頭バッターの石浦暖大選手がライト前へのヒットで出塁すると、川元ひなた選手がレフト前にボールを運び、1アウト1、2塁。
ここで打席に向かったのは山田投手の女房役、大橋大翔選手。
スライダーをとらえると、レフトスタンドへ運び、一挙3点でサヨナラ勝ちを決めました。
山田投手のこの試合の投球数は「170」。1週間の合計は「384」となり、31日の決勝で山田投手が投げられる数は「116」球となっています。
試合後、いすに座ってインタビューを受けた山田投手。「痛みはあるので、あす(31日)の決勝に備えてしっかり治したいなと思います」と話し「投げさせてもらえるなら投げたい」と意欲を見せました。