NFL心肺停止の選手が意識回復 タックルされた相手選手が「とてもつらかった」と胸中明かす SNSでのひぼう中傷も
アメリカンフットボールNFL、バッファロー・ビルズのダマー・ハムリン選手が意識を取り戻したことなどを受けて、タックルをされた側の選手が、練習後に報道陣の取材に応じました。
シンシナティ・ベンガルズのワイドレシーバーであるティー・ヒギンズ選手は、ハムリン選手のタックルを突破しようとしたときに頭部がハムリン選手の胸のあたりに接触。その後、ハムリン選手が心肺停止状態となりました。
ヒギンズ選手は報道陣にハムリン選手の母親から、ハムリン選手の容体について直接連絡をもらったことを明かしました。
「ハムリンは大丈夫そうだと聞いた。僕も少しホッとしました。大丈夫だと聞いて、本当にうれしい。彼が回復するだけ、僕もうれしい」
ヒギンズ選手はハムリン選手が倒れたときの状況について「最初はこけたのかと思った。でも、もう一回見たときに何が起こったかを理解してしまった。顔をそむけて、考えないようにした。恐ろしいことが起きたのを理解してしまったんです」と説明。試合が延期になったことはよかったと話しました。「とてもつらかった。試合なんてできる状態ではなかった」
ヒギンズ選手にはSNS上で「あえて胸部にぶつかりにいったのではないか」「おまえのせいだ」など、ひぼう中傷の言葉が多数浴びせられました。これに対し、声をあげたのはヒギンズ選手の同僚、クオーターバックのジョシュ・アレン選手でした。
アレン選手は練習後の会見に出席。会見が終了した後に報道陣が会見場から去ろうとしたときに再びマイクに向かって話し始めました。
ハムリン選手は試合から2日後にはかなり意識がはっきりし、看護師と筆談。その時の最初の質問は「試合には勝った?」だったということです。しかし、いつ人工呼吸器を外せるのかも分かっておらず、アメフトに復帰できるかなどについては、じっくり様子を見る必要があるということです。