震災から10年 楽天球団の思いが公開
東日本大震災からちょうど10年を迎える11日、東北・仙台に本拠地を置くプロ野球・楽天が、「がんばろう東北特設サイト」を開設しました。
サイトでは、「これからも、がんばろう東北 東日本大震災から10年、これまでもこれからも、東北楽天ゴールデンイーグルスは、ファンの皆さまとともに歩み続けます。」と球団の思いをファンに発信しました。
石井一久GM兼監督(47)はその中で、「東日本大震災から今年で10年が経ちます。当時、私は西武ドームにいたのですが、あの大きな揺れは今も覚えています。それから2年後、楽天イーグルスは復興のシンボルとして球団初の日本一となりました。あの優勝が決まった時の東北の皆さんが喜ぶシーンは今でも忘れられません。東北にゆかりがない私がGMとなり、震災から10年という節目の年に楽天イーグルスの指揮を執らせていただくことになったのは『あの光景をもう一度、東北の皆さんと分かち合いたい』と思ったからです。これは東北の皆さんと私の縁だと思っています。2021シーズンの目標は優勝です。そのためにも、私たち楽天イーグルス、そして東北の皆さんが一つとなり、ともに戦い、『日本一の東北』になりましょう。がんばろう東北」と、メッセージを寄せました。
また、特設サイトで公開されている動画の中では、選手たちがそれぞれの思いや心境を語っています。岩手県出身の銀次選手(33)は、「道という道がほとんどなくて、がれきの間をすり抜けて(被災地に)行ったのですが、今でもしっかり頭に残っています。自分たちにはもう野球しかないと思っていて、自分は早く野球を見せたいというのが強かった」と、震災当時を振り返っていました。
さらに、宮城県出身の岸孝之投手(36)は、「楽天に来て何ができるかを考えた時に今年勝って優勝して、もっともっとたくさんの方に喜んでもらって元気になってもらえるように、みんなで頑張って優勝したい気持ちが強い」と、今シーズンの活躍を誓いました。
今シーズン8年ぶりに楽天に復帰した田中将大投手(32)は、「風化させないことが一番だと思うので、チームとしても一選手としても、そういう発信をしていくことが大事だと思うのでそれを胸に戦っていきたい」と、10年前の震災のことを忘れずに戦う決意をしました。