五輪に「緊張している」マラソン一山ら会見
7日に行われる東京五輪の女子マラソン(北海道・札幌大通公園スタート~フィニッシュ)。日本からは、代表選考レースであるMGCで優勝した前田穂南選手、リオ大会に続く出場となる鈴木亜由子選手、現役日本女子最速タイムを持つ一山麻緒選手が出場予定です。
その3選手が目前に迫ったレースに向けて4日、取材に応じ意気込みを語りました。
以下、3選手のコメント(一部抜粋)
◆前田穂南選手(25・天満屋)
自己ベスト 2時間23分48秒
――レースに向けての意気込み
「本番が近づくにつれて調子は徐々に上がってきています。自分のパフォーマンスを発揮できるように最後まで粘って走り切りたいと思います」
――心の支えは
「一番は家族です」
――苦しい時は何を思っていたか
「あまり深く考えていなかったです」
――札幌の暑さについて
「暑さについては気にしないほうですが、給水はこまめに取りたいです」
――どんなレースにしたいか
「レースに向けて自分の走りをしっかりしたいです」
――重点的に行ったトレーニングは
「スピードを出していくトレーニングはしていました」
――目標達成に向けて
「暑さ対策しっかりして自分のリズムをしっかり出し切って走りたいです」
◆鈴木亜由子選手(29・日本郵政グループ)
自己ベスト 2時間28分32秒
――今の気持ちと本番の目標
「本番は今までの積み重ねを出して、悔いの残らない走りをしたいと思います」
――不安なくスタートラインに立てる状況か
「どんな練習をしてきても不安は無くならないと思うのですが、自分のできることはやってきたと思います」
――同じ日本郵政グループに所属する広中璃梨佳選手が東京五輪5000m決勝で素晴らしい走りを見せていた
「若いなと思います(笑)。本当に予想以上の走りを見せてくれたので勇気をもらいました」
――気持ちの面で一番大事なことは
「最後は自分を信じて体の思うままに走ることが一番だと思います。攻めた結果がいい結果につながると思うので自分で(結果を)たぐりよせられるように気持ちで頑張りたいと思います」
――給水がポイントになる
「給水でレースが動くことも多いので冷静に対応したいです。ただ給水で何か(レースが)動いたとしても自分のリズムを保って走りたいと思います」
――今回はどういう五輪にしたい
「リオでの苦い思いがあったからこそ今回は絶対スタートラインに立つんだという思いでやってきました。この5年間の経験を活かしていいスタートでいいゴールにできればいいと思います」
――札幌の暑さは
「暑さはあまり苦にならないので逆にチャンスではないかと思います。ですが脱水も怖いので給水をしっかりとりたいです。札幌は例年よりは暑いですし、湿度も高いのかなと思います」
――MGC終わってから五輪まで長くかかったが、日本代表を長く背負って
「正直自分にとって必要な時間だったのでプラスに捉えています」
◆一山麻緒選手(24・ワコール)
自己ベスト 2時間20分29秒
――今の気持ちと目標
「テレビでいろいろな陸上競技を見て、いよいよ私も近づいてきたなと思います。緊張もしていますしビビってもいます。目標は今までこの大会に向けてずっと嫌なことも我慢してやってきたので走り終わった後に後悔が無いようにしたいです」
――どんな厳しい練習を行ったか
「どれもできるかできないかのギリギリのところでポイント練習をしてきました」
――練習の消化具合は
「70ぐらいです。40km走も途中できなくて20、30km地点で止めた練習もありました。ですが、もちろんその中で自信がついたものもありました」
――所属しているワコールの永山忠幸監督からは練習について言われたことは
「全部できなくても、チャレンジはしようと言われていました」
――何を支えに頑張ってきた
「練習ができなかったときは落ち込んだりしていましたが、監督からもへこたれるなよということは言われていた。また、気分が落ちないようにモチベーションを保とうとしてくれるスタッフや家族とかその場にいない人も支えてくれました。そういう人たちに喜んでもらえる走りをしたいという思いで頑張ってこれました」
――札幌の暑さ対策は
「暑いだろうなという心構えはしています。その中でスタート前はなるべく深部体温を下げた状態でやるということも教わって、練習でも氷だとか冷たいものを使ってなるべく体温を下げるようにという対策はしてきました」
写真:日刊スポーツ/アフロ
左から、前田選手、鈴木選手、一山選手