◇第41回全日本大学女子駅伝(29日、宮城・仙台 6区間38.0キロ）

名城大が7年連続8度目の優勝で幕を閉じた全日本大学女子駅伝。欠場した4年生の主将・増渕祐香選手は、後輩たちに7回胴上げされました。

前回大会は史上初の6連覇を達成。増渕選手は、1年次から3年連続区間賞を獲得したチームの大黒柱です。今大会は前日の区間発表で補欠となり、3年生以下の布陣となっていました。

レース前に、「自分たちも(主将の)その背中を見て7連覇に向けて頑張ってきた」と話していた1区の米澤選手は、区間2位の走り。

2区を走った1年生の力丸楓選手も区間2位でつなぐと、3区を走った2年生の石松愛朱加選手は、6秒差の2位で受けたタスキを31秒差をつける区間賞の快走で、トップに踊り出ます。

その後も4区・1年生の薮谷奈瑠選手、5区・2年生の原田紗希選手といずれも区間4位の走りでトップを譲らず。最終6区、3年生の谷本七星選手へつなぎます。

「今回、(増渕)祐香先輩は走ることが叶わなかったですけれど、その分を力に変えて走りことができた」と話した谷本選手は、勝負を決める区間賞の走りで、7連覇のフィニッシュを切りました。

レース後には、増渕選手を囲み7度の胴上げ。これには増渕選手も「えー」と驚きながら、笑みがこぼれました。

卒業生には、今夏世界選手権の代表となった加世田梨花選手や山本有真選手らが出身。先輩たちがつないできた6連覇のタスキでしたが、今季は故障者が相次ぎ、米田勝朗監督は「夏までまったくチームが噛み合わなかった」とチーム事情を明かすほど。7連覇の道のりは決して簡単ではありませんでした。

それでも、主将不在となったチームの危機、連覇の重圧をはねのけた後輩たちは、脈々とその強さを引き継いでいます。