高校サッカー茨城 全国最後1枠は鹿島学園
今大会で100回目の開催となる全国高校サッカー選手権大会。全国47都道府県の代表(東京は2校)が決まるなか、新型コロナウイルスによる県独自の非常事態宣言の影響で例年より遅い開催となった茨城大会決勝。
全国最後の1枠をかけた鹿島学園対明秀日立の『ライバル対決』は、終盤の決勝点で鹿島学園が大会連覇、2大会連続10回目の全国出場を決めました。決勝戦を振り返り全国での戦いを展望します。
◇
両校の決勝戦は過去7年間で実に5度目。前回は鹿島学園、そして前々回は明秀日立が勝利と、名実ともにライバルといえる両校。5日に行われた決勝もその両校の名に恥じない激しい攻防が繰り広げられました。
鹿島学園は、U-16日本代表候補・櫻井稜選手(2年)や松村尚樹選手(3年)を中心に攻めるも、明秀日立のGKでJ2岡山内定・谷口璃成選手(3年)の前に得点を奪えず。
一方の明秀日立も、長谷川皓哉選手(3年)を中心に球際で強さを見せるも、引き気味で守る鹿島学園相手に決定打のないまま、前半を0-0で終えます。
そして、試合が動いたのは後半32分でした。鹿島学園は途中出場鈴木仁也選手(3年)のロングスローから、最後は松村尚樹選手(3年)が3試合連続となるゴール。この1点を守り抜き、鹿島学園がライバル対決を制しました。
鹿島学園・鈴木雅人監督は「厳しい戦いは予想していた。少ないチャンスをしっかりものにしよう、『一瞬』を見逃さないでいこうと話していた。全国では良いパフォーマンスができるように頑張りたい」と語りました。この『一瞬』という言葉は、今大会の応援リーダーの1人で鹿島学園OBの上田綺世選手(鹿島アントラーズ)も大事にしている言葉。その一瞬を逃さなかった鹿島学園が節目の100回を迎える全国の舞台に進みました。
決勝点の松村尚樹選手は「新型コロナウイルスでみんなとサッカーができなかったが(ゴールを決められて)うれしかった。(全国では)相手も強いと思いますが初戦勝って、勢いに乗って全国のテッペンとりたい」と意気込みを語りました。
初戦は12月31日(金)香川代表高松商との2回戦です。
【茨城県勢全国大会】
優勝は57回・59回の古河第一のみ。鹿島学園としては、87回の3位が最高。上田綺世選手を擁した95回、前回の99回はともに2回戦敗退。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/日本テレビ)