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“トリノの忘れ物”を取り戻す16年越しの金メダル「悲劇が歓喜に変わった!」SNSで称賛

2022年2月9日 21:05
“トリノの忘れ物”を取り戻す16年越しの金メダル「悲劇が歓喜に変わった!」SNSで称賛
16年越しの金メダルを手にしたリンジー・ジャコベリス選手 (写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
北京五輪・大会6日目(2月9日)スノーボード・女子スノーボードクロス決勝

北京五輪のスノーボード女子スノーボードクロスの決勝が9日に行われ、アメリカのリンジー・ジャコベリス選手(36)が優勝しました。ジャコベリス選手は序盤からリードを奪うと安定した滑走を見せ、一度も先頭を譲ることなくゴールしました。

実はこのジャコベリス選手、16年前に金メダルをつかみかけながら、ゴール直前で手放すという苦い経験をしていました。

2006年のトリノ五輪、弱冠20歳で決勝に進出したジャコベリス選手は、後方の選手を大きく引き離しトップを独走します。誰もが“金メダルを確信”しました。

しかし、ゴール直前でなんとグラブトリックを試みたところ、着地に失敗し転倒。はるか後方にいたはずの選手に抜かれてしまい、ジャコベリス選手は銀メダルに終わりました。

2010年のバンクーバー五輪では5位。そして2012年1月、ジャコベリス選手は、練習中に左ひざ半月板と前十字じん帯断裂の重傷を負ってしまいます。1度目の手術をした後、8月にスノーボードを再開させますが、再び痛みが発生。2度目の手術を行い、雪の斜面に戻ったのは翌年6月でした。

その後も2014年ソチ五輪は7位、2018平昌五輪は4位と、常に優勝候補として期待されるもトリノ五輪以上の成績を残すことができませんでした。

少しずつ金メダルへ近づきつつある中で迎えた今回の北京五輪。ジャコベリス選手は16年の時を経て悲願の金メダルを手にしました。目には涙はなく、苦労の末につかんだ金メダルへ安どする様子が感じ取れました。

“トリノの忘れ物”を北京で取り戻したジャコベリス選手に対してSNS上では、「悲劇が歓喜に変わった!」「ジャコベリスさん悲願の金メダルに泣いた…」という称賛の声から「ジャコベリスまた調子に乗ってトリック決めないかヒヤヒヤした」「トリノのゴール直前転倒を笑い話にできるね」といった声が上がっています。

ジャコベリス選手は、12日に行われる混合団体スノーボードクロスにも出場する予定です。

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