去年は“バブル後最高値”…今年の経済の見通しは? ポイントを解説
東京証券取引所では4日朝、恒例の「大発会」が行われ、2024年の取引が始まりました。今年の経済の見通しについて、経済部・藤吉有咲記者に聞きます。
──去年はバブル後の最高値を更新するなど歴史的な上げ幅となりましたが、今年の経済の見通しはどうなのでしょうか?
はい、市場関係者は景気全体としては、今年も緩やかな回復が続くとみています。
──今年の景気はどのような点がポイントとなるのでしょうか。
取材によりますと、ポイントは大きく3つあります。
1:賃上げの結果
2:日米の金融政策
3:各国の選挙
まず、3月の賃上げ交渉、いわゆる“春闘”の結果です。
去年は多くのものが値上がりしましたが、こうした物価上昇に負けない賃上げを達成できるかが注目されます。
次にポイントとなるのが、日米の金融政策です。今年、日銀は10年以上続けてきた大規模な金融緩和策を正常化するとみられています。
一方で、日本とは逆に利上げを続けていたアメリカは、利下げに踏み切る時期を協議しています。
こうした動きが実現すれば日米の金利の差は縮まり、為替は円高方向に動くとみられ、輸入品は値下がりする可能性があります。
一方で、不確定な要素もあります。実は今年、世界各国で選挙が目白押しです。EU、韓国など秋にはアメリカの大統領選もあり、結果によっては、市場に一波乱おこる可能性があります。