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歴史に残る仕事は「最高の仲間」と創る 4

2016年12月23日 16:24
歴史に残る仕事は「最高の仲間」と創る 4

 株式会社「ビズリーチ」代表取締役社長・南壮一郎氏に聞く「飛躍のアルゴリズム」。4つ目のキーワードは「転職に成功するには人間ドックのようにキャリアドックが必要」。南氏が語る“21世紀の働き方”とは。


■キャリアは“自分で作って守る”

 ――これはまた気になるキーワードですが、キャリアドックとは何でしょうか?

 健康診断に対して、キャリア診断っていう意味で記載させていただきました。結局、健康診断ってなんでみんな受けるのかなというと、必ずしも病気だから受けるわけじゃないですよね。むしろ、「ひょっとしたら大きい病気にかかってるかもしれない」「自分の体がむしばまれてるかもしれない」というところで、健康診断や人間ドックを受けに行く。

 キャリアもこれから同じような考え方に変わっていくと思うんですよね。21世紀の働き方っていうのは終身雇用、もしくは企業がきっちり社員を定年退職まで守るということは非常に難しくなってきている。

 そういうときに、やはり自分のキャリアってものは自分で作ってかないといけない。自分のキャリアってものは自分で守っていかないといけない。自分自身が今、市場においてどういう価値を持たされているのか、どういうふうに見られてるのかっていうのは非常に重要です。

 別に転職しなくていいと思うんですよ。ただ、転職活動することによって、まさにキャリアドックを受けるような形で自分自身の市場価値を知る。自分の何が通用して何が通用しないのか、市場で何を求められてるのかっていうのを知ることが、今後21世紀で働いていく上で、すべての働く者が持っておかないといけない考え方ではないかなと個人的に思っております。


■キャリアドックで“自分に気付く”

――別に考えてるわけではないんですけど、私も時々、転職サイトを見たりすることもあるんですが、このアナウンサーという仕事は専門職のようなものなので、他にはなかなか通用しないのかなと思って、探すのをやめてしまうことがあるんです。そういった人でも、こういったキャリアドックをすることによって、自分がどういったものなのか、何に適しているのかわかってくるものなんですか。

 自分自身がどういうふうに評価されているかと考えるよりも、実際、人を探している企業様がどういう人を探しているのかっていうのを、自分自身を市場に出してみることによって明確にします。

 例えば、アナウンサーの仕事を外に持っていく、もしくは違う仕事に移る場合に、自分自身のどこのスキルが評価されているのかってのを知っておくことによって、ひょっとしたらそれは日々の仕事をしながらそこをさらに磨いていくですとか、テレビの世界ではなくてインターネットの放送で活躍するにはどういうことが必要なのかということが、自分自身の転職活動を通じて改めて明確になっていく。それだけでもいいと思うんですよね。

 もう転職するって決めてから活動するんではなくて、まさに健康診断を受けるように転職活動してみることをむしろお勧めしたいなと思います。


――それでもしかしたら何かに気付くかもしれませんよね。

 おっしゃるとおりです。


■大企業だけでなく地方でも

――登録されてる方の平均年齢が41歳ということで、中途採用市場というのが思ったよりも大きいんだなっていうのはちょっと驚きました。

 10年前、ひょっとしたら15年前はもう少し違う採用市場だったかもしれませんけれども、最近ではもうほとんどの大企業も中途採用をしてますし、ほとんどの企業も自社の事業を変革してくれるような新しい人材を外から求めてくる傾向にありますので、30代も40代も、もっと言うと50代の方々も今どんどんどんどん転職をしているというのが実態であります。

――地方の方にもいらっしゃると。

 地方の企業も積極的に首都圏の人材をとりにいっている所で、政府もそれをバックアップしてますし、通用する首都圏の人材の皆さんが地方でどんどん活躍する。何か新しい雇用の形が生まれるんじゃないかなと思って自分も期待してやっております。