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歴史に残る仕事は「最高の仲間」と創る 2

2016年12月23日 16:23
歴史に残る仕事は「最高の仲間」と創る 2

 株式会社「ビズリーチ」代表取締役社長・南壮一郎氏に聞く「飛躍のアルゴリズム」。2つ目のキーワードは「IT企業への転職を希望。自分自身の転職活動で気づいたことが起業のきっかけに」その真意に迫る。


■“自分の足”で回った転職活動

――まず、なぜIT企業を希望されたんですか。

 せっかく仕事していくんであれば、自分の世代の産業革命であるインターネットの力を通じて、世の中を変えてみたいなと。そういうキャリアの判断をしたのが今から8年前ですかね。

――そんな中で、人材会社を回られた?

 そうですね。実際、自分自身もその転職をしたことがなかったので、選択肢を並べた上で、いろんな方々に協力していただきながら、その企業や人材会社も回りましたし、自分の足を使って回ったというのが、実際の自分の転職活動の中心でした。


■ビズリーチの実際

――現在76万人以上がビズリーチの転職サイトに登録していて、登録者の平均年齢は41歳、平均年収は870万円ということです。仕組みとしては、求職者の人が会員登録をして、職務経歴等を入力する。登録内容をビズリーチのほうで審査して、その完了後に利用が可能になる。そして、今登録している企業が5600社以上。実際、私たちがビズリーチに登録したときに、どのような画面が出るかというと――自分のページがあり、そこにいろんな会社から自分宛にメールが来る。例えば、「電話面談のお願い。人材会社を通さない直接スカウトです」などですね。そして自分は、そこに関心のある企業に、連絡をして就職活動をはじめるということですよね。

 そうですね。企業が、直接、求職者にアプローチをかける。仕事を探す側も直接、その人材を探している企業とコミュニケーションをとる、まさにそのインターネット、もしくは、テクノロジーを活用した新しい転職活動の形、もっと言うと新しい採用の形っていうものを追い求めて、今から7年前にこの会社を始めました。


■多くの可能性から「自分で選択」できる

――普通だと、中途で転職しようとする場合に、どっかにお願いすると、そのお願いしたところが「きっとこうだろうな」って絞り込んできたりとかするけれども、それが実際の求職者の希望じゃない場合もある。逆に企業側からも「中間者」が入ることで、良いこともあるけど、逆にズレが出るということもある、そういうことを解消することを目指したと?

 わかりやすく言うと、小売業界とすごく似ていて、昔は、いわゆるアマゾンや楽天などのeコマースというものがなかった。売りたい人、買いたい人がいれば、直接的につなげる力がインターネットにはあると。

 で、自分自身の転職活動を通じて、なるべく多くの可能性の中から、自分の選択肢をどんどん決めていきたいっていうのがありました。その中で、どうしたらより多くの企業と、直接的に便利につなぐのかってところが、私たちが取り組んでいる採用の世界、転職の世界のIT化・テクノロジー化といったところです。


――ひと言で言うと他の人材会社とは違うビズリーチの強みというのはなんですか。

 直接自分で会社を探せるところですね。もっと言うと、企業側からすると直接自分が主体的に動くことによって、より多くの人材の中から採用ができる、優秀な方々を早く安く雇えるということが、たぶん、自分たちがインターネットを通じて提供している価値じゃないかなと思っております。