日本銀行は22日と23日の2日間にわたって行われた金融政策決定会合で、現在の大規模な金融緩和策の維持を決めました。

日銀は2％の物価安定目標が持続的・安定的に実現する確度が十分高まれば、マイナス金利の解除など金融政策の変更を検討するとしていますが、今回の会合でのマイナス金利解除は見送られました。

日銀の植田総裁は先月、「来年の春季労使交渉（いわゆる春闘）で、はっきりとした賃上げが続くかが重要なポイントとなる」との考えを示していて、各企業の賃上げの数値が出てくる次回3月以降の決定会合で、本格的に政策変更を検討するとみられます。

また日銀はあわせて、国内の経済や物価の見通しを示す展望レポートを公表しました。2024年度の物価見通しは前回（去年10月）の+2.8％から引き下げられて2.4％になった一方、2025年度の物価見通しは前回の+1.7％から引き上げられて1.8％となりました。