日銀、長期国債“買い入れ減額”具体的計画へ…金融機関ヒアリング公表
日本銀行は7月の金融政策決定会合で長期国債の買い入れ減額の具体的な計画を決めるのを前に、金融機関に行ったヒアリングの結果を公表しました。
日銀は6月の金融政策決定会合で、大量に購入を続けている長期国債の買い入れを今後、減らしていく方針を決め、市場参加者の意見も聞いた上で、今月30日・31日の金融政策決定会合で今後1~2年の具体的な計画を決めるとしています。
9日に日銀が公開した金融機関への事前のヒアリングに関する資料によりますと、買い入れの減額幅については参加者から、「国債の買い入れは、もはや主たる金融調節手段ではないため、(買い入れ)ゼロまでのパスを示すことが重要」との意見が寄せられた一方、「2~3兆円程度までの減額が望ましい」「5兆円程度までの減額を一旦行い、その後は状況をみながら検討していくことでよいのでは」など様々な意見が寄せられました。
ただ、どの意見が多数派だったのかなどは明示されていません。
一方、減額のペースについては「買いが手控えられている中、段階的な減額は不要」とする意見がある一方、「当初大きく減額した後、緩やかな段階的減額をして減額への警戒感や金利先高観を抑制すべき」「2年程度かけて段階的かつ予見可能な形で減額を行うべき」など、市場への影響に配慮した意見もありました。
日銀は9日午後に債券市場に参加する銀行や証券の実務担当者との会合を開き、こうした資料を示した上で、参加者の意見を聞きました。10日には機関投資家から意見を聞く予定です。