ガザ地区 ポリオワクチン接種のため“戦闘休止”が1日から
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区でポリオのワクチンを接種するため、地区ごとの戦闘休止が1日から始まる予定です。ガザ地区では前日もイスラエル軍の空爆で多くの死者が出ていて、戦闘休止の合意が守られるか予断を許さない状況です。
ガザ地区では戦闘により医療環境が悪化する中ポリオの感染拡大が懸念されています。こうした中、地元の医療機関やWHO=世界保健機関など国際機関が協力してポリオワクチンの接種を行おうとしていて、イスラエルとハマスも接種を進めるための戦闘休止を1日から実施することで合意していました。
これに先だって前日には、少人数の子どもを対象にしたワクチン接種もすでに始まっています。今回の接種対象は10歳未満の子ども、およそ64万人で、それぞれ4週間あけて2回、ワクチンを接種します。戦闘の一時休止は地域ごとに期間を分けた上で、時間帯を限定して行われることになっていて、AP通信はガザ地区保健当局者の「対象の全員を接種させるには戦闘休止が不可欠」との話を伝えています。
ただ、イスラエル軍はガザ各地での攻撃を続けていて、ロイター通信は8月31日には複数の空爆が行われ、少なくとも48人が死亡したとの情報を伝えているほか中東メディアのアルジャジーラはイスラエル軍が北部にある病院の敷地内を空爆し、少なくとも3人が死亡したと報じています。