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本格論戦「政治とカネ」一色に 記者が解説

2010年1月21日 18:43
本格論戦「政治とカネ」一色に 記者が解説

 衆議院予算委員会で21日、本格論戦がスタートし、「政治とカネ」問題一色となった。政治部・青山和弘記者が解説。

 論戦では、民主党・小沢幹事長の問題に口が重い鳩山政権の「内向きの論理」が浮き彫りになった。

 小沢氏の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件については、民主党が元秘書の衆議院議員・石川知裕容疑者が逮捕された事実を重くとらえず、捜査に強い疑念を持っていることをうかがわせる。民主党内には離党はやむを得ないという声はほとんどなく、ある民主党幹部は「石川議員の進退は小沢氏に直結しているからだ」と解説している。

 そして、去年の「西松建設」事件では、当時代表だった小沢氏の辞任論を唱えた仙谷戦略・行刷相が、今回は沈黙している。自民党・柴山昌彦議員が「(仙谷氏は)今の政権のあり方に納得がいかない場合、大臣の地位を投げ出すという選択肢はないのか」とただしたのに対し、「政治家である以上、ある種の政治的なポジションのために、あるいは判断で行動することもあるでしょう」と答えた。つまり、立場によって主張を変えることを正当化したわけだ。

 「国民の目線で考えたい」とうたって誕生した民主党政権だが、予算審議の初日から迷走状態となっている。