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“消費税率法案”成立前の解散はない~首相

2011年11月4日 14:01
“消費税率法案”成立前の解散はない~首相

 野田首相は日本時間4日朝、訪問先のフランスで同行記者団と懇談した。政府が成立を目指す消費税率引き上げのための関連法案について、野党側は成立前に衆議院を解散するよう求めているが、野田首相はこれに応じる考えはないことを明らかにした。

 野田首相は、10年代半ばまでに消費税率を10%まで引き上げる方針で、来年の通常国会に関連法案を提出する考え。野田首相は、こうした考えを今回のG20(=20か国・地域)サミット(=首脳会議)の場でも明言し、いわば国際公約として法案成立への強い意欲を示した形。野党側は「成立前の早期解散」を求めているが、野田首相としては「あくまでも法案成立後、実際に消費税率が引き上げられる前に信を問う」と強調した。

 これに先立ち、野田首相は日本時間4日未明、中国・胡錦濤国家主席と約5分間懇談した。来年に国交正常化40周年という節目を迎えることから、両首脳は双方の国民感情の改善に向けて努力していくことで一致した。また、来週にアメリカ・ハワイで開かれるAPEC(=アジア太平洋経済協力会議)の際に首脳会談を行うことでも一致した。野田首相は記者団に対し、年内に中国を訪問したいとの考えを示した。

 消費税率の引き上げには、野党だけでなく与党内にも根強い反対があり、法案成立を目指す野田首相の手腕が問われる。