安倍首相「長時間労働」是正に向け指示
政府が掲げる「1億総活躍社会」の実現に向け、安倍首相は25日、長時間労働を是正するため過剰な時間外労働が行われている会社への指導強化などを指示した。
労働基準法では労使の間でいわゆる「36協定」を結んだ場合、時間外労働が月に45時間まで認められている。しかし、繁忙期など特別な事情が生じた際に事実上、無制限に延長できるため、長時間労働を招いていると指摘されてきた。
安倍首相は25日の1億総活躍国民会議で「長時間労働は少子化や女性の活躍を阻む原因となっている」などと指摘した上で、過剰な時間外労働が行われている会社への指導や取り締まりの強化を関係閣僚に指示した。
安倍首相「時間外労働を労使で合意する、いわゆる36協定において、健康確保に望ましくない、長い労働時間を設定した事業者に対しては、指導強化を図ります」
さらに、「36協定」における時間外労働の延長規定などは見直す必要性があるとの認識を示した。こうした指示を受け政府は新たな対策を検討し、5月までにまとめる「ニッポン1億総活躍プラン」に盛り込む予定。