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都知事選報道 BPO「放送倫理違反ない」

2017年2月7日 18:52
都知事選報道 BPO「放送倫理違反ない」

 去年の東京都知事選挙で候補者のうち3人を「主要候補」として取り上げた選挙報道について、BPO(=放送倫理・番組向上機構)は政治的公平性を欠いておらず放送倫理違反はないとする判断を発表した。

 BPOの放送倫理検証委員会は、去年の都知事選挙で日本テレビなどが候補者21人のうち3人を「主要候補」として報道したことに対し、「偏った報道であるとの指摘」があったことから審議を重ねてきた。

 BPOは意見の中で「放送法の政治的に公平であること、との規定は倫理規範であり政府が行政指導など介入する根拠にはならない」と指摘した。そのうえで「候補者の取り扱いは各局が合理的な基準と具体的な情勢分析に基づき、伝えるべきであると判断した情報を取捨選択したものであり、放送倫理違反はない」とする判断を示し、「求められる公平性は量的・形式的なものではなく質的なものである」と指摘した。

 さらに「政党、候補者の政策については問題点を的確に指摘することが求められる。不都合な争点が意図的にあいまいにされないよう目を光らせることも重要だ。政党、候補者の主張の違いと評価を浮き彫りにする、挑戦的な番組が目立たないのは残念と言わざるを得ない」と注文をつけた。