“厚労省メール”は“圧力” 野党側が批判
厚生労働省は、2015年に毎月勤労統計の調査方法を変更するかなどを検討していた有識者会議の座長に対し担当者が送ったメールを国会に提出した。野党側は、変更への官邸の圧力を示すものだと主張し、批判を強めている。
このメールは、2015年に毎月勤労統計の調査方法を変更するかなどについて検討していた有識者会議の座長・中央大学の阿部教授に厚労省の当時の担当者が送ったもの。
メールは、9月4日に送られたとなっていて、厚労省の担当者は、「現在、検討会での検討結果等については官邸関係者に説明をしている」などと書いていた。
これを受け、立憲民主党の逢坂議員は、「当時の中江総理秘書官に9月14日に説明したというこれまでの厚労省の説明と食い違う」と批判した。
立憲民主党・逢坂誠二議員「(9月4日に)官邸関係者に説明しているって、今までそんなこと言ってましたか。まったくのうそっぱちだ。今までの予算委員会、何だったんですか」
さらに別のメールでは、有識者会議のメンバーでない関係者から新しい方法に変更すべきとの意見が出てきたことを伝えていた。
野党側は、この関係者は当時の中江秘書官ではないかと指摘し、「調査方法の変更は、アベノミクスの成果を良く見せるため、官邸が圧力をかけた結果との疑いが強まった」と批判した。
政府高官は、「変更は調査の精度を高めるためであり、秘書官として関与するのは当然だ」と反論している。