大雨被害備え 「洪水調節」のダム容量倍増
政府は、去年の台風19号などによる大雨被害を受けて全国のダムの洪水調節機能の見直しを行ってきましたが、菅官房長官は洪水調節に使えるダムの容量を倍増させたことを明らかにしました。
去年の台風19号などによる大雨で大きな被害が出たことから、政府は、洪水対策などに使える全国およそ570の「多目的ダム」に加え、これまで洪水対策に使っていなかった、発電や農業などのためのおよそ900の「利水ダム」でも、電力会社などの関係者と協定を結び、大雨の際に洪水調節に使えるダムの容量を増やしてきました。
菅官房長官は4日、関係省庁の会議で、一級水系の全てのダムの有効貯水容量のうち、水害対策に使える容量を従来のおよそ3割から6割に倍増させたと明らかにしました。拡大できた容量は45億立方メートルで、八ッ場ダム50個分に相当するということです。
本格的な雨のシーズンを迎える中、今後は国土交通省を中心にダムの水量調節を一元的に管理していきます。