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総裁選「切り崩し作戦」も…決選投票へ攻防

2021年9月28日 8:44
総裁選「切り崩し作戦」も…決選投票へ攻防

29日に投開票の自民党総裁選。上位2人による決選投票を見据え、水面下の動きが活発です。ある陣営は、他の候補を推す議員の票を切り崩そうと働きかけ。1回目の投票で3位になった陣営が、2位の陣営を決選投票で推す「2位3位連合」も注目されます。

■河野氏へ「気の早い声援」も

自民党総裁選は29日に投開票を迎えます。あと2日となった27日、立候補している河野太郎ワクチン担当相(58)は、小泉環境相と東京・新宿区を訪れました。

その視察先で、河野氏が「おはようございまーす」とあいさつすると、「“総理”頑張って」と、気の早い声援を送られました。河野氏は「ありがとう!」と返しました。

報道陣から「決選投票が確実な情勢という見方が強まっていますが」と問われると、河野氏は「国民の広い支持をいただいて、それをもとに勝ち抜くという戦略に変わりはありません」と答えました。

■岸田氏「最後まで結果分からない」

岸田文雄前政調会長(64)は、国会近くの日枝神社で、必勝祈願をしました。拝礼し、「最後の最後まで結果は分からない。そういう総裁選挙だと思います」と語りました。

■独自取材で…「決選投票」ほぼ確実

日本テレビが25~26日に行った独自取材では、党員・党友票と国会議員票を合わせると、河野氏が280票以上を獲得し1位となる情勢ですが、過半数には届かない見通しです。

1回目の投票では決着はつかず、230票ほどを固めて2位になる可能性が高い岸田氏と、決選投票になることがほぼ確実です。

こうした中、1回戦で3位になった陣営が、2位になった陣営を決選投票で推す「2位3位連合」が注目されています。

■「3位」高市陣営は“切り崩し”へ

取材に基づく情勢では3位の高市早苗前総務相(60)は27日、「思いがけない方から、応援のエールもたくさん賜っております。こうなったら勝ちに行きます」と話しました。

水面下で行われる、票の切り崩し。

高市氏陣営の議員
「『表向きは河野(ワクチン担当相)のままでいいから、こっちに来い』と言っている。寝返りそうな人には、高市本人にピンポイントで電話をかけさせている」

高市氏陣営の別の議員
「仮面をかぶっている議員が多いから、そこを1つ1つつぶしている」

支持拡大を狙い、終盤の戦いが熱を帯びています。

■野田氏「1番目指して頑張るのみ」

陣営の議員から「出遅れが響いている」との声が上がる野田聖子幹事長代行(61)は、「今はとにかく、1番を目指して頑張るのみなので、仮定の話はありません」と述べました。

■立憲、衆院選へ「経済政策」発表

一方、立憲民主党は、次の衆議院選挙に向けた経済政策を発表しました。枝野幸男代表は「分配なくして成長なし。みんなを幸せにする経済政策」と会見で訴えました。

消費税を5%まで時限的に引き下げること、年収が1000万円程度以下の人の所得税を1年間実質免除することなどを掲げています。

(9月27日『news zero』より)