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岸田首相、米議会演説でどんなメッセージを?

2024年4月12日 0:42
岸田首相、米議会演説でどんなメッセージを?

岸田首相は、アメリカ議会での演説に臨みます。ワシントンから中継です。

中央の巨大なドームが特徴的で、アメリカ民主主義の象徴と言える議会議事堂。岸田首相は日本の首相としては9年ぶり2人目となる、上下両院合同会議での演説に臨みます。

議会演説は、「国賓待遇」の外国首脳にのみ許される、極めて特別なものです。そして上院と下院の議員が一堂に会するのは、アメリカ大統領が年に1回行う、一般教書演説と国賓待遇の外国首脳による演説のみ、という舞台です。

岸田首相は、英語で演説を行いますが、何度も何度も声に出し、練習していたそうです。

──演説にはどういったメッセージが込められているのでしょうか?

岸田首相は、大きく3つのメッセージを込めようとしています。

1つ目は「民主主義の危機への対応」です。

ロシア、中国など「権威主義」が台頭し、これまでアメリカが引っ張ってきた「民主主義」という世界秩序が「危機に直面している」と指摘します。その上で、国際秩序を守るため、日本も責任を果たすことを打ち出します。

2つ目は「内向きになっているアメリカ社会への懸念」です。

アメリカ社会全体が、疲弊や孤独感から「内向き化」しているのではと警鐘を鳴らします。

そして3つ目が、未来に向けた「新たな日米関係」です。

日米関係を「グローバル・パートナーシップ」と位置づけ、課題解決に向けて「アメリカは独りでなく日本は共にある」と一緒に取り組む姿勢を示します。

11月の大統領選は、結果が見通せない中で、首相周辺は「日米関係の重要性は党派を超えたものだと訴える」と明かしていました。

ある日米外交筋は「およそ半分を占めるトランプ支持層が多い共和党員にも、岸田首相のメッセージが共感を得られるかがカギだ」と話しています。