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【全文】救済新法"寄付の帰属先が法人でなく幹部でも規制対象"官房長官会見(11/29午後)

2022年11月29日 18:53
【全文】救済新法"寄付の帰属先が法人でなく幹部でも規制対象"官房長官会見(11/29午後)

松野官房長官は29日午後の会見で、いわゆる統一教会の被害者救済法案では、集めた寄付の帰属先が法人ではなく幹部個人になっても規制対象から逃れることがないように検討していきたいと述べました。

<会見トピックス>
▽"統一教会"被害者救済新法
▽カナダのインド太平洋戦略
▽防衛費に関する総理指示関係
▽給食中の会話に関する通知
▽サル痘の名称変更
▽馬毛島の基地計画

会見の概要は以下の通りです。

○松野官房長官
冒頭発言はございません。

――旧統一教会の被害者救済にまつわる新たな法案について伺います。きょう自民党総務会で了承されました。週内に閣議決定し、今国会での成立を目指すのか、今後の取り扱いをお聞きします。また、法案について、実効性があると評価する声がある一方、規制対象が法人への寄付に限られるなど不十分だといった意見も出ています。こうした指摘についての見解と、法整備以外も含めた対応方針をお聞きします。

○松野官房長官
ご指摘の新法案における規制対象については、法人格のない団体についても、代表や管理人の定めのある社団または財団として規制対象とすることを検討しています。また、法人等が不当な寄付の勧誘をしているにもかかわらず、集めた寄付金の帰属先を法人等ではなく、幹部等の個人に変えるだけで規制対象から逃れるということのないように検討してまいりたいと考えております。
旧統一教会関連の被害者救済については、法テラスに設置された、霊感商法等対応ダイヤルをはじめとした相談体制の強化などにもしっかりと取り組んでいくこととしています。新法案においても、本人の取消権の行使や、家族の債権者代位権の行使等について、法テラスと関係機関が連携した相談体制の整備等の支援を規定することを検討しています。この新法案を今国会に提出し、国会審議においても、その趣旨や目的について説明を尽くし早期の成立に向け、努力していく考えです。

――カナダのインド太平洋戦略について伺います。カナダは今後10年間のインド太平洋戦略を発表し、中国について国際的な秩序を乱す大国と位置づけ、国益を損なう場合には対抗する姿勢を強調しました。軍事や経済などの面で日本や韓国などと緊密に連携しながら、インド太平洋地域への関与を強化する方針も示したが、受けとめを伺います。また、年末に予定する国家安全保障戦略の改定を巡り、中国の軍事動向をどう表記するかが焦点の一つになっているが、今回のカナダの戦略が改定作業に与える影響についても見解を伺います。

○松野官房長官
カナダ政府は現地時間11月27日 、インド太平洋戦略を公表したと承知をしています。同戦略は太平洋国家であるカナダにとって初めてとなるインド太平洋戦略であり、カナダのインド太平洋地域への強い関与を示すものとして、日本としてもこれを歓迎します。カナダとの間では先月、自由で開かれたインド太平洋に資する日加アクションプランを発表しており、一層連携していきたいと考えています。
新たな国家安全保障戦略の策定については、現在、政府部内で議論が行われているところであり、その具体的内容について予断することは差し控えたいと思います。

――防衛費増額に関する総理指示について伺います。昨日、令和9年度に防衛費とそれを補完する取り組みを合わせ、GDP2%に達するよう予算措置を講じると指示がありました。それを補完する取り組みとは何を指すのでしょうか。いわゆるNATO基準に準じた海保予算やPKO分担金、旧軍人恩給費などを含むのか、さらに政府有識者会議で提言された総合的な防衛体制に関する研究開発や公共インフラなど4つの経費を指すのか、具体的に例示して教えてください。

○松野官房長官
昨日総理から、防衛大臣と財務大臣に対して、防衛力の抜本的強化に関する指示がありました。この中で、令和9年度において防衛費とそれを補完する取り組みを合わせ、現在のGDPの2%に達するよう予算措置を講ずるとされたところであります。我が国を取り巻く厳しい安全保障環境を乗り切るためには、我が国が持てる力を総合し、あらゆる政策手段を組み合わせて対応していく観点から、これまでの有識者会議でも検討が重ねられてきたところであります。そうした議論を踏まえながら、研究開発や公共インフラなどの取り扱いも含めて、補完する取り組みの内容について年末に向けて具体化してまいりたいと考えております。

――重ねて伺います。昨日の総理指示ではGDP2%を目指すとされましたが、なぜGDP2%という数値目標を設定したのか、その理由を教えてください。自民党は提言でNATO基準も「念頭に」としていましたが、総理もNATO基準を念頭に数値目標を設定したのか、教えてください。

○松野官房長官
NATO諸国を含めて、各国は安全保障環境を維持するために、経済力に応じた相応の国防費用を支出しています。また、骨太方針 2022 でも言及されている通り、NATO諸国においては国防予算を対 GDP 比 2%以上とする基準を満たすという誓約へのコミットメントを果たすための努力を加速することと防衛力強化について改めて合意がなされています。骨太方針 2022 の策定以降も、 NSC 等で防衛力の抜本的強化に向けた積み上げの議論が行われてきており、こうした議論や、ただいま申し上げた国際情勢も踏まえ、令和 9 年度において防衛費とそれを補完する取り組みを合わせ、現在の GDP 2%に達するよう予算措置を講ずるとの総理指示がなされたものと承知しています。

――防衛費に関連して伺います。総理は昨日、防衛費などの関連予算を2027年度に現在の対GDP比2パーセントにするよう関係閣僚に指示しましたが、 算出の根拠となる現在のGDPとは、いつの時点のどのGDPの数値を念頭に置いているのか教えてください。また、財源については、増税も視野に検討していくことになるのか政府の見解を合わせて伺います。

○松野官房長官
総理指示における現在のGDPの細かな係数については、今後、整理していくこととなりますが、基本的には 令和4年度のGDPが基礎になるものと考えています。 昨日の総理指示においては、まずは歳出改革に最大限努力するとしても、これを安定的に支えるためのしっかりとした財源措置は不可欠。将来にわたり、強化された防衛力を安定的に維持するための令和9年度に向けての歳出歳入両面での財源確保の措置を決定するといった内容が示されたところであります。今後、有識者会議の報告書も踏まえつつ、具体的な歳出歳入の措置について、与党とも連携しながら議論を進め、年末までに決定したいと考えております。

――給食中の会話について伺います。文部科学省はきょう給食の際に「適切な対策を行えば会話は可能」とする通知を、都道府県の教育委員会などに出しました。改めて、通知の狙いをお聞かせください。

○松野官房長官
先日の新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針の変更等を踏まえ、文部科学省から教育委員会等に対して、本日学校運営にあたって留意すべき点を通知したものと承知しています。これまでも学校給食の場面においては必ずしも黙食とすることは求めておらず、必要な対策を講じた上で、児童生徒等の間で会話することも可能であるとしてきましたが、今般、通知するにあたり、改めてお示ししたものと認識しています。各自治体においては、文部科学省が作成している衛生管理マニュアル等も踏まえつつ、地域の実情に即して、学校における感染対策に適切に取り組んでいただきたいと考えています。

――WHOが欧米を中心に流行しているサル痘について、今後名称をMpox(エムポックス)に変更すると発表しました。サル痘、モンキーポックスが人種差別に繋がる恐れがあるとの指摘から、WHOは新たな名前を決めたわけなんですが、政府としては、この新旧の名称をどのように今後活用していくのか教えてください。また確認ですけれども、これまでのエムポックスの国内における感染者は何人確認されているのか改めて教えてください。

○松野官房長官
WHOが昨日サル痘の疾患名について、これまでのサル痘に替えてエムポックスという名称の使用を推奨し、今後1年をかけて名称を移行していくと発表したことは承知をしています。我が国においても、WHOの発表を踏まえ、サル痘の疾患名について専門家の意見も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。現時点で国内において、7例のサル痘患者の発生が確認されていると承知しています。今後ともサル痘への対応に当たり、人権に配慮した適切な対応を行うことができるよう感染症に対する正確な情報発信等を進めてまいりたいと考えております。

――本日、現在、鹿児島県西之表市で整備中の自衛隊馬毛島基地について、地元の鹿児島県知事が容認する姿勢を示しました。地元では反対もあるようだが、それについて政府としてどのように理解を求めていくか。それと知事の容認の姿勢への受け止めをお聞かせください。

○松野官房長官
政府としては馬毛島において南西防衛、大規模災害時の活動拠点となる自衛隊施設を整備する方針であります。またこの施設は米空母がアジア太平洋地域で恒常的に活動するうえで不可欠な艦載機の着陸訓練を実施するための施設でもあります。この施設整備に関して本日の鹿児島県議会において塩田鹿児島県知事から、国が馬毛島において自衛隊施設を整備すること等については、県としては理解せざるを得ないとの考えに至ったとのご発言があったと報告を受けています。自衛隊や米軍の活動には地元自治体のご理解が重要であり、引き続き防衛省において、塩田知事や八板西之表市長と緊密に意思疎通を図りながら整備を進めていくものと承知をしています。