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「国賓待遇」首相の米訪問…到着も“スペシャル”

2024年4月9日 10:40
「国賓待遇」首相の米訪問…到着も“スペシャル”

9年ぶりとなる首相の国賓待遇でのアメリカ訪問。岸田首相は日本時間の9日午前6時半ごろ首都ワシントンに到着したが、出迎えから「スペシャルゲスト」扱いとなった。

■9年ぶりの「国賓待遇」での米訪問…到着から“スペシャル”

「国費待遇」でのアメリカ訪問は、空港到着から“スペシャル”だった。

日本時間9日午前6時半ごろ、岸田首相を乗せた政府専用機がアメリカの首都ワシントン近郊にあるアンドルーズ空軍基地に降り立った。そこには、通常のアメリカ訪問の出迎え時にはいない、儀仗隊、音楽隊が待ち構え、国賓待遇の首相を歓迎した。

そして首相が降りるタラップの前には、こちらも通常の訪問時にはない「赤絨毯」が用意された。この赤絨毯は「国賓待遇」の首相と裕子夫人専用に敷かれたもののようで、通常は首相と同じ政府専用機の前方から降りる官房副長官や総理秘書官ら政府高官も、赤絨毯を歩くことは許されず、いつもとは違う専用機の後方から降りることを強いられる事態となった。

30年以上、外交官経験のある外務省幹部も「こんな景色は外交官人生で最初で最後ですね」と漏らした。

■公式晩餐会に「YOASOBI」招待…首相は「輪島塗」贈呈か

日本時間9日から14日までの予定の、岸田首相のアメリカ訪問。11日未明には日米首脳会談が行われ、その夜には、バイデン大統領主催の公式晩餐会。政府関係者によればアメリカでも知名度が高い、音楽ユニット「YOASOBI」が招待されているという。1

2日未明には日本の首相として9年ぶり2人目となる米議会上下両院の合同会議で演説に臨む。

首相はバイデン大統領へのお土産として、能登半島地震の被災地・石川県の伝統工芸品「輪島塗」を贈ることを検討している。

■裏金問題でピンチ…「得意の外交」で政権浮揚なるか?

年末から裏金問題で政権のピンチが続く中、総理周辺は「得意の外交で政権浮揚につなげたい」と意気込む。去年もいわゆる統一教会の問題などで追い込まれた局面を「電撃的なウクライナ訪問」や「G7広島サミット」など、外交の成果をあげることで政権浮揚につなげていた。

ある政府関係者は「裏金問題での逆風を少しでもアメリカで変えることができたら」と期待を寄せる。