「見られない…」ツイッター閲覧制限 企業も困惑 マスク氏の狙いは…
140字以内で誰でも気軽に思いの丈をつぶやけるSNS「ツイッター」に閲覧制限がかけられ、「投稿が見られなくなった」という人が続出しています。影響はツイッターを活用する企業にも…。今回の閲覧制限について、イーロン・マスク氏の狙いは何なのでしょうか? 専門家に聞きました。
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大学生(18)
「土曜日あたりから急に(ツイッターが)突然使えなくなって。トレンド開けないっていう」
フリーター(20代)
「情報が読めないし、投稿しても誰が見られるか分からないのが、すごく困りました」
20代
「もう10分たらずで(制限が)かかっちゃうので、せめて1日だけ自由に見たい」
週末から、ツイッターの投稿が見られなくなったという人が続出していました。
大学生(18)
「早く返してほしいです。元のツイッターを」
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ことの発端は、ツイッターのオーナー、イーロン・マスク氏による“宣言”です。
イーロン・マスク氏のツイッターより
「極端なレベルのデータの収集やシステム操作に対処するため、一時的な制限を適用している」
閲覧できる投稿の数を、青色などのバッジがついた認証済みアカウントでは1日1万件まで、認証されていないアカウントの場合は1日1000件まで、認証されていない新規のアカウントは1日500件までと制限したのです。1日の上限に達すると、制限を超えたという表示が出るようになりました。
数々の批判に、マスク氏は“皮肉”をこめて…
イーロン・マスク氏のツイッターより
「さぁ電話から離れて、友達や家族に会いましょう!」
会社員(20代)
「言われなくても(外に)出るときは出ます!」
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影響はツイッターを活用する企業にも及んでいます。
「エゴサ死んだ…。一体どうやって仕事をしていくのか」
こうつぶやいたのは、「岩下の新生姜」でおなじみ、岩下食品の社長です。
岩下食品 岩下和了社長
「1日3000件を超えるようなツイートがお客様の声として上がっていて、それぞれに目を通すのを日課にしていたので」
ツイッター上の“お客様の声”を、商品開発や品質向上に生かしているため、今回の制限が痛手になっているといいます。
岩下食品 岩下和了社長
「ツイッターなしでは仕事がまわらなくなっている。正常化しないと困るな」
社長は認証アカウントを利用しているため、1日1万件の制限まで、つぶやきをチェックしていきたいということです。
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今回の閲覧制限について、マスク氏の狙いは何なのでしょうか? 専門家に聞きました。
徳島大学デザイン型AI教育研究センター長 石田基広教授
「AI関係のスタートアップ企業が、ツイッター等のデータを取り過ぎていることに不満を表明されています。現状のAIはフェイクニュース拡散につながる恐れがある」
AI開発のためにツイッター上のデータを無制限に収集する企業への対抗措置だということです。現時点で、この制限がいつまで続くかは分かっていません。