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“今季世界3位の好記録” 箱根駅伝2区の順大エース・三浦龍司が3000m障害で圧巻V

2022年5月9日 17:22
“今季世界3位の好記録” 箱根駅伝2区の順大エース・三浦龍司が3000m障害で圧巻V
順大・三浦龍司選手が今季世界3位のタイムで優勝(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
8日のセイコーゴールデングランプリ陸上2022東京が国立競技場で開催されました。

男子3000m障害には、この種目の日本記録保持者で昨年の東京オリンピック7位入賞の三浦龍司選手(順天堂大3年)が出場しました。

今季の三浦選手は、日本グランプリシリーズでは"専門外"の種目に出場し、いずれも好成績を残しています。

4月9日の金栗記念選抜陸上中長距離では1500mで日本歴代2位、日本人学生最高記録で優勝。4月29日の織田幹雄記念国際陸上は5000mで、同種目の東京オリンピック日本代表の松枝博輝選手(富士通)らに競り勝って優勝を果たしました。

そして、いよいよ専門の3000m障害でも始動。三浦選手が3000m障害に出場するのは昨年9月の日本学生陸上競技対校選手権以来で、今回のセイコーゴールデングランプリが今季の初戦となりました。

今夏の世界選手権を見据える三浦選手は「意図的に集団の中でレースを進めた」と、2000mまでは、先頭に立つことはなく、あえて先頭集団の中に位置取りをしていました。

「国際レースでは先頭集団が切り替わった時に、自分が出なきゃいけない。最後押し切る力、ゲームメーカーとしての力が必要になってくると思うので、ラスト1000mで切り替えました」それまでは1000mを2分47秒、2000mを5分40秒と比較的スローな展開でしたが、三浦選手は2000m過ぎに先頭に立つと、ペースアップ。高校時代からのライバルであるフィレモン・キプラガト・ルト選手(愛三工業)や、東京オリンピック代表の山口浩勢選手(愛三工業)、青木涼真選手(Honda)らを一気に引き離します。最後は2位のキプラガト選手に5秒差を付ける圧巻のレースで、優勝を飾りました。

「こういうレース展開もあるんだっていう、自分のレースの引き出しが増えたのは大きな収穫だったと思います」と三浦選手は手応えを口にしました。

記録も、8分22秒25と、前日会見で目標に掲げていた8分30秒以内をクリア。自身の日本記録(8分9秒92)からは遠かったものの、まだシーズン序盤とはいえ、現時点で2022年の世界ランキングで3位に相当する好記録でした。今年の箱根駅伝で花の2区を走った順天堂大のエースにとって、6月の日本選手権、そして7月の世界選手権へと弾みを付けるレースとなりました。