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順大・三浦龍司が3000m障害の今季初戦で快勝「走り自体はまずまず」と手応え

2023年5月22日 11:50
順大・三浦龍司が3000m障害の今季初戦で快勝「走り自体はまずまず」と手応え
ラスト1周で先頭に立った順天堂大学・三浦龍司選手
◇セイコーゴールデングランプリ陸上2023横浜(21日、日産スタジアム)

セイコーゴールデングランプリ陸上2023横浜(セイコーGGP)の男子3000m障害に、同種目の日本記録保持者で東京オリンピック7位入賞の三浦龍司選手(順天堂大学4年)が出場しました。

■今季初戦ながら今季世界3位の好記録で快勝

今季の三浦選手は、1週間前の関東インカレでは5000mで連覇を果たすなど、1500m、3000m、5000mのレースには出場していますが、専門種目の3000m障害はセイコーGGPが今季初戦となります。

大会前日の会見では、「今年の世界選手権など様々な大会や記録を目指していくうえで、いい弾みになるようにしたい」と意気込みを話していました。

レース序盤は、三浦選手の高校時代からのライバルであるフィレモン・キプラガット選手(愛三工業)がハイペースで引っ張りました。

「今シーズン一発目の“サンショー”だったので、不安や緊張の方が多かった」と振り返る三浦選手は、今夏の世界選手権ブダペスト大会の参加標準記録(8分15秒00)の突破を目指す青木涼真選手(Honda/法政大学OB)とともに、先頭の見える位置に付けます。

入りの1000mを2分47秒、2000mを5分37秒で通過すると、先頭集団は5人に絞られます。

「ロングスパートにするか、ショートスパートにするかはその場で判断しようと思った。本来であればラスト1000mで仕掛けたかったのですが、まだまだその余力はないと思いました」と話すように、何段階ものスパートを武器とする三浦選手ですが、2000mを過ぎた時点では勝負に出ませんでした。

残り1周を前に、三浦選手よりも先に勝負を仕掛けたのは、今季世界2位の記録を持つキルイ・アモス選手(ケニア)でした。三浦選手も食らいつき、激しい優勝争いを繰り広げます。そして、最後の水濠でバランスを崩しながらも、ホームストレートで猛烈なスパートを見せてキルイ選手を突き放し、トップでフィニッシュしました。

東京オリンピックでマークした日本記録(8分9秒92)には届かなかったものの、フィニッシュタイムは今季世界3位となる8分19秒07の好記録で、今大会の目標タイムとしていた8分20秒をクリアしました。

「勝ち切ることを意識していたので、それを達成できたのはうごくうれしかった。手応え以上のタイムを出せたので、走り自体はまずまず良いんだなと思いました」と三浦選手にとって、状態が上向いていることを確認できたレースになりました。

また、2位にはキルイ選手。3位には8分21秒96で青木選手が入っています。