巨人原監督「全力で戦い、喜び、悔しがる」
26日のプロ野球開幕を控え、読売巨人軍の原辰徳監督がBS日テレ「深層NEWS」(月~金よる10時放送)のインタビュー取材に応じ、コロナ禍で迎える2度目のシーズンに向けた意気込みや、今シーズンの戦力、日本一に向けた戦略などを語った。
右松キャスター
「観客の声援を受けて始まるシーズン、去年とはまた違う思いはひとしおでは」
原辰徳監督
「昨年、最初に観客、ファンの方がグラウンドに来てくれたのは、神戸だったと思うんですね。そして東京ドームに戻って、ファンの皆様の前で、超満員とはいかず、ファンの方も、声を出すんではなく、手を叩く応援でしたが、感動的でした。
ファンあってのプロ野球であり、我々はファンの期待、声援に応えて拍手をもらうというのが、選手冥利(につきる)というか、エネルギーとして非常に大きなものなんだということは、改めて感じました。
それが今年は最初から、1万人という制限はありますが、お客さんも入って戦えるというのは、昨年より1歩も2歩も前進してると。 そして7月8月ぐらいには、超満員のスタンドで野球をしたいという希望は持っております」
右松キャスター
「今年は東京オリンピックパラリンピックも開催される年にもなります。社会全体にまだある閉塞感や窮屈な思いを変えていく、スポーツの持つ力、価値など、今年どういったことを示していきたいとお考えですか」
原監督
「コロナ対策は、これだけ報道されてるし、経験されて苦しい思いをした方もたくさんいらっしゃる。そこは、1人1人が肝に銘じて、うつらない、うつさない。手洗い、うがい、マスク、いろいろやらなきゃいけない義務というものをしっかり果たして、そして平穏な世界が戻ってくるという希望というものを持っていきたい。
特に野球の場合は、プロスポーツというのは体が資本であります。 我々も万全を期した状態ではいます。
しかし、少々の波風が立とうが微動だにせず、チームとしてはしっかり前に進むということを心がけて、開幕を迎えたいと思っております」
飯塚恵子コメンテーター(読売新聞編集委員)
「2回目のコロナ禍ならではの巨人軍の戦略というのはどのようなものでしょうか」
原監督
「昨年、一昨年と連覇はしました。セントラルリーグで勝つことはできました。ただし、日本シリーズにおいては、まさに苦汁を飲まされた、惨敗をしたという記憶も鮮明に残っている。
今ベンチ入りが26名なんですけど(去年は)だいたい20名21名22名、多いときには24名、25名を使って戦っていきました。
それはチームが最善の策の中、全員の力を必要とする、そういう野球をしたんですが、元旦に誓いを立てたのは、今年は、野球はだいたい9人いれば試合は始まります。
できれば10人、11人、12人、13人ぐらいでゲームを今年は戦っていくというふうに誓いは立てました。
現状、今年はどういうふうに戦っていくかは、蓋を開けてみないとわかりませんが、目的は勝つことなんで。しかし、根底にある少ない人数で1試合を戦っていくと。
厳選されたメンバーで戦っていくということが、短期決戦においても強さを出すだろうという自分の気持ちはもってスタートします」
久野静香アナウンサー
「菅野投手は、開幕投手7度目ということで、上原投手に並ぶ球団最多ですが、原監督は菅野投手にどんな期待されますか」
原監督
「久野さんは、野球の質問するときとってもいいですね。(菅野)智之は、2021年度は、いないと思っていました。いろいろ現状の中で2021年度メンバーに加わったということは、かなり大きな戦力であるということは間違いありません。
本人も、様々な決意の中アメリカに飛び、結果的にはジャイアンツに戻ってきたと。そこの中身というものは、かなり今年の彼の野球に対して、火をつけた部分はあると思います。
チームの柱であり、投手陣のリーダーであるという中で開幕投手を任せますけれども、本当に強い、昨年にない強い、さらに強い、菅野智之で投げてくれると思っています」
右松キャスター
「今シーズンの意気込みは」
原監督
「まず、連覇したという記憶は、全く消す。横一線でスタートできるというのが、スポーツの中で一番素晴らしいことですから。相手チームもライバルチームもゼロからのスタートをする。
そういう意味では、チャレンジャーであると、挑戦者であるという気持ちを持つ。それと相手チームは、相当なパワーでジャイアンツに向かってくるはずだと思って、それに負けないようしっかりと受けとめ、そしてはねのけたいと思っています」
右松キャスター
「ファンのみなさんへ、メッセージを」
原監督
「野球人として、勝つことを目標に、一試合一試合戦っていくことを、まずお誓い申し上げます。プロ野球というプロスポーツは、ファンの方があってという世界です。
その気持ちを忘れずに、全力で戦い、喜び、そして悔しがる。これをモットーに、今年1年「1Team!~和と動」ということを念頭において、最後の最後まで戦っていきます。どうぞ応援してください。よろしくお願いします」