陸上800m元女王、北村夢V 田中は2位
3日、静岡エコパスタジアムで行われた静岡国際陸上競技大会、女子800mタイムレース。北村夢選手が2分3秒05で優勝。5000mで東京五輪に内定している田中希実(のぞみ)選手は、2分3秒19で自己ベストを更新し2位に入りました。
北村選手は、この種目日本歴代2位の記録(2分0秒92)を持っており、日本選手権800mを連覇(2017年・2018年)していましたが、去年の日本選手権では怪我の影響で予選落ち。
「完全に走っても痛くない感覚があったときから走り始めた」と1月頃から本格的にトレーニングを再開し、今大会に臨みました。
レース序盤から上位につけた北村選手。1周をおよそ61秒で通過。「(1周)59秒で入る予定だった」とスロースタートでしたが、残り250m付近で先頭にたつと、田中希実選手に後方から追い上げられます。
「希実ちゃん(田中選手)の足音が聞こえて、とりあえず逃げなきゃ」と必死に逃げ切り、田中選手とのデットヒートを制し、北村選手が0秒14差で競り勝ち、優勝しました。
「ラスト100mはあんまり覚えていない」と振り返った北村選手。東京五輪の女子800m参加標準記録は1分59秒50と、東京五輪に出場するには日本記録(2分0秒45)を更新することが必要ですが、「タイムを出そうとはあまり意識せず、自分の走りと気持ちをかみ合わせていけば自然と(記録が)出るんじゃないかな」と語りました。
5000mで、すでに東京五輪内定をきめている2位の田中選手は、自己ベストを更新しましたが、「ラスト200mが上がらなかった。うまく加速できれば1秒くらいはよくなったはず」と、悔しさをあらわにしました。
■結果
優勝 北村夢 2分3秒05
2位 田中希実 2分3秒19
写真:松尾/アフロスポーツ