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最新版!北京五輪メダル獲得予想 分析責任者に聞く予想の舞台裏とは

2022年2月3日 6:00
最新版!北京五輪メダル獲得予想 分析責任者に聞く予想の舞台裏とは
(写真:AP/アフロ)

2月4日の北京冬季五輪開幕を前に、アメリカのデータ会社グレースノートは2日、各国・地域のメダル獲得数予想の最終版を公表しました。日本勢のメダル獲得数は冬季五輪の過去最多記録を更新するとの予想、分析した責任者に予想の舞台裏を聞きました。

■日本チームの最新予想は

2日に発表された最新の予想では、日本勢は金メダル3、銀メダル7、銅メダル9、合計19個のメダルを獲得するとされました。これまでの冬季五輪での日本勢の過去最多記録は、前回平昌大会の13個。それを6個も上回る「大躍進」と見込んでいます。

また、先月末時点の予想と比べると、総数は変わりませんが、金メダルが1つ増えるとの予想に。前回と変わらず金メダル獲得予想とされたのは日本選手団主将でスピードスケート女子1500mに出場する髙木美帆選手、スキージャンプ男子個人ラージヒルに出場予定の小林陵侑選手。そして前回の予想では銀とされていたスキージャンプ女子・髙梨沙羅選手も金メダル獲得と、予想が上方修正されました。一方、五輪3連覇の偉業に挑むフィギュアスケート男子・羽生結弦選手は、前回の予想から変わらず銀メダル、鍵山優真選手が銅メダルとの予想になっています。

■分析責任者に聞く「予想の舞台裏」

メダル獲得予想はいったいどのように行われているのでしょうか。今回はグレースノート社で分析を行う責任者サイモン・グリーヴ氏に話を聞きました。

「分析に当たっては各競技とも、平昌五輪後に行われた大会を対象とし、それぞれ『大会の重要度』『いつ開催された大会なのか』『大会に参加している選手たちのクオリティ』、そして『各選手・チームが残したスコアや記録』といった要素をあげて、それぞれをデータ解析の専門チームが数値化しています」

このうち「大会の重要度」についてはこれまでグレースノート社が収集してきた競技結果のデータベースなどを基に数値化されていて、独自の解析を可能にしているといいます。

「『いつ開催された大会なのか』も予想の上で大切な要素で、北京五輪に近い日程で行われた大会の結果ほど重要視される仕組みとなっています」

そして数値化された各要素を掛け合わせることによって算出されたポイントから、各種目の有力メダル獲得候補者を決定されるといいます。五輪3連覇がかかる羽生結弦選手については、これまでの大会の出場状況、記録したスコア、直近の大会の結果から銀メダルと予想しているといい、羽生選手の場合は特に、最大のライバルであるアメリカ代表のネイサン・チェン選手とともに出場した大会で敗れたというデータが銀メダル予想につながった大きな要因だとしています。

■新型コロナの影響を予想に反映する難しさ

また、今回の予想では、新型コロナウイルスの感染拡大が大きく影響すると判断し、予想の精度を高めるために「大会の重要度」の数値を見直したといいます。前回の平昌大会後の4年間のうちおよそ2年ほどは、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、様々な大会の中止や、有力選手の欠場という状況が生じました。特にスピードスケートでは予想を行う際に重要度が高いとされてきた昨年のワールドカップを、アジアの国々が続々と回避。これまで用いていたものとは異なる値の数値をそれぞれの大会に付与し、各選手の実力がそれまでのものと大きく異ならないように調整を行って、今回のメダル獲得予想を行ったということです。

■最終版のメダル獲得予想・・・どこまで的中?

実は前回の銀メダル予想から金メダル獲得予想に上方修正されたスキージャンプ女子・髙梨沙羅選手についても、コロナ禍が大きく影響しています。メダル獲得有力候補とされていたライバル選手の新型コロナウイルス感染が判明し、出場が困難になったことから、金メダルに繰り上がる形となったんです。今回、最終予想を発表したものの分析責任者のサイモン・グリーヴ氏は、「今後も新型コロナの影響で状況が変わる可能性はあり、正確な予想が極めて難しい大会だ」と話しています。

この予想、どこまで的中するのか、北京五輪はいよいよ4日開幕です。

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