日テレ徳島えりかアナが語る箱根駅伝 担当アナが総力取材 資料は“宝もの“
「箱根駅伝自体の中継には参加しないんですが、担当大学の取材をやらせていただいていて、中継にはかかわっているという気持ちでいます」
■日テレアナがつなぐ“情報のたすき”
アナウンサーにはそれぞれ担当の大学が割り振られていて、自分たちが取材したものを監督、各選手ごとにまとめて、12月中旬頃に提出。内容としては選手に書いてもらったアンケート、選手のベストタイムや過去の大会記録、そして、自分で話を聞いて得たエピソードなどです。
「当日走る10人ですが、エントリーメンバーの16人に入るかもしれない選手には全員取材させていただいています。それを書面に残して、来年、再来年に走った時に資料として引き継いでいく形ですね」
まさに日本テレビアナウンス部における“情報のたすき”。これまでに幾多のアナウンサーが取材してきた膨大な知識が蓄積されています。
「宝物のようなものですね。いろんな方が時間を割いて答えてくれたがゆえのものです。東京マラソンに設楽悠太選手が出たときに参考にしたり、五輪の時に大迫(傑)さんが走った時には参考にしたり。“陸上界の宝の生声”がたくさんつまっているんです」
今回、徳島アナが担当している大東文化大学の真名子圭(きよし)監督も1998年に行われた74回大会から4回連続で箱根駅伝に出場しています。「真名子監督も現役時代のアンケートがあって、それをもとに『過去にこんなこと言ってましたが、覚えてますか?』とお話ししたりします(笑)」
■担当大学は“心の中で応援も”全選手に「全力を出して欲しい」と願い
担当した大学に肩入れしてしまうことはあるのか聞くと、「(コロナ禍前は)寮にお邪魔したり、キャンパスでお話しさせていただいたり、選手一人ひとりに20~30分。監督には1時間以上お時間をいただきます。一緒にお昼ご飯を食べたり、いろんな思いを抱えていることも知ってしまうので、肩入れしてしまう部分は心の中でありつつ・・・」と明かした徳島アナ。「覚悟を持って臨んでいるのは(出場する)300人弱のみなさん、そうなんだろうな、みなさんが全力を出して欲しいな、という境地に達します」と笑顔を見せました。
前回大会は「パワフル大作戦」を打ち立てた青山学院大が2位の順天堂大に10分以上の差をつけ、2年ぶり6度目の優勝を果たしました。今大会はどんなドラマが待っているのでしょうか。
「箱根駅伝は毎年毎年、見所があるのがすごいところだなと思いますが、(今大会は)駒澤の三冠もありますし、青山学院大も前回10分差をつけて大勝していますし、55年ぶりの立教大も。個人でいうと田澤廉選手みたいに世界選手権を経験した選手が箱根でどんな走りを見せてくれるのかなど、見所はたくさんあります」