【詳しく】どの路線が増えた? 期待の一方で冷めた声も 福岡空港の第2滑走路が運用開始
福岡空港の新しい滑走路の運用が20日から始まりました。慢性的な混雑の解消や利便性の向上が期待される一方、国が想定する最大の能力はまだ発揮できず、一部からは冷めた声もあがっています。
午前8時すぎの福岡空港。
■照屋芳樹記者
「いま、第2滑走路に飛行機が入ってきました。“第一便”がまもなく離陸します。」
20日から運用が始まった福岡空港の2本目の滑走路に入ってきたのは、49人を乗せた日本航空のチャーター機です。
■照屋記者
「いま、第2滑走路から“第一便”が空へと飛び立ちました。」
第2滑走路を使用する記念すべき“第1便”は、熊本や長崎の上空をおよそ1時間半かけて遊覧飛行を行いました。
福岡空港ではこれまで、滑走路1本の空港としては旅客数・発着回数が国内で最も多く、慢性的な混雑が課題となっていました。
第2滑走路は混雑緩和を目的に、新たな管制塔の建設などを含め総事業費およそ1643億円をかけて整備しました。
新しい滑走路の“第一便”運航に『感無量』と喜びを口にした日本航空福岡空港支店の峯信一支店長は、期待を寄せます。
■日本航空福岡空港支店・峯信一支店長
「福岡空港は非常に混雑している空港の1つでもあるので、その分、飛行機の遅延にもどうしてもつながってしまう。ここが緩和されることはお客様の利便性と、福岡空港を選んでもらえることにつながると期待しています。」
混雑緩和への期待がかかる第2滑走路は原則、国際線の離陸専用です。従来の滑走路との間隔が狭く、同時に離着陸できないため、1時間当たりの発着回数はこれまでの38回から40回と、2回の増加にとどまります。
その“2回”の増加による恩恵を受けたというのが全日空です。
■全日空福岡支店・荒木知哉支店長
「これまで夏ダイヤでは1日1便しか飛ばしていなかった福岡~札幌便を2便に増便します。」
全日空では冬ダイヤ期間のみ、福岡~札幌便を1日2往復運航していますが、第2滑走路の誕生により、通年で1日2往復飛ばすことができるようになったといいます。