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【詳しく】どの路線が増えた? 期待の一方で冷めた声も 福岡空港の第2滑走路が運用開始

2025年3月20日 11:32
【詳しく】どの路線が増えた? 期待の一方で冷めた声も 福岡空港の第2滑走路が運用開始

福岡空港の新しい滑走路の運用が20日から始まりました。慢性的な混雑の解消や利便性の向上が期待される一方、国が想定する最大の能力はまだ発揮できず、一部からは冷めた声もあがっています。

午前8時すぎの福岡空港。

■照屋芳樹記者
「いま、第2滑走路に飛行機が入ってきました。“第一便”がまもなく離陸します。」

20日から運用が始まった福岡空港の2本目の滑走路に入ってきたのは、49人を乗せた日本航空のチャーター機です。

■照屋記者
「いま、第2滑走路から“第一便”が空へと飛び立ちました。」

第2滑走路を使用する記念すべき“第1便”は、熊本や長崎の上空をおよそ1時間半かけて遊覧飛行を行いました。

福岡空港ではこれまで、滑走路1本の空港としては旅客数・発着回数が国内で最も多く、慢性的な混雑が課題となっていました。

第2滑走路は混雑緩和を目的に、新たな管制塔の建設などを含め総事業費およそ1643億円をかけて整備しました。

新しい滑走路の“第一便”運航に『感無量』と喜びを口にした日本航空福岡空港支店の峯信一支店長は、期待を寄せます。

■日本航空福岡空港支店・峯信一支店長
「福岡空港は非常に混雑している空港の1つでもあるので、その分、飛行機の遅延にもどうしてもつながってしまう。ここが緩和されることはお客様の利便性と、福岡空港を選んでもらえることにつながると期待しています。」

混雑緩和への期待がかかる第2滑走路は原則、国際線の離陸専用です。従来の滑走路との間隔が狭く、同時に離着陸できないため、1時間当たりの発着回数はこれまでの38回から40回と、2回の増加にとどまります。

その“2回”の増加による恩恵を受けたというのが全日空です。

■全日空福岡支店・荒木知哉支店長
「これまで夏ダイヤでは1日1便しか飛ばしていなかった福岡~札幌便を2便に増便します。」

全日空では冬ダイヤ期間のみ、福岡~札幌便を1日2往復運航していますが、第2滑走路の誕生により、通年で1日2往復飛ばすことができるようになったといいます。

同様に恩恵を受けたというのが、スカイマークです。福岡~茨城便が1日1往復増加しました。その増加分を、6月20日から9月30日の期間は福岡と沖縄・宮古(下地島)を結ぶ路線に切り替えながら運航します。

その一方で、北九州市に本社を置くスターフライヤーは、FBSの取材に、運航本数などの変化はないと回答しました。「新規での発着枠の取得は困難な状況。発着回数の増加により福岡空港を基点とした路線展開の選択肢が広がることを期待している」と、将来に期待しています。

国の想定では、第2滑走路の誕生により、1時間当たりの発着回数は最大45回にまで増やせるとしています。

そのためには、航空機の進入経路の見直しや周辺自治体の理解が必要としていて、すぐには処理能力のすべてを生かせないのが現状です。

一部の航空関係者からは「ゼロよりはましな程度の増加」といった冷めた声も聞こえる福岡空港の新たな滑走路。

発着回数が増加するのは30日の夏ダイヤ以降で、新たな滑走路が期待に応えられるのか注目されます。

最終更新日:2025年3月20日 11:32
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