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プーチン大統領 特別インタビュー全文16

2016年12月14日 18:08
プーチン大統領 特別インタビュー全文16

 北方領土問題などについて話し合う安倍首相とロシアのプーチン大統領との首脳会談が15日から始まる。会談を前に、プーチン大統領は、日本テレビと読売新聞の取材に応じた。(16/20)


■トランプ次期大統領には早い時期に直接会う?


――オバマ時代に比べると、関係をよくしようという思いがあると言われた。早い時期に直接会うのか。


■「露米関係に再三多くの問題“アメリカは特別”には懐疑的」


 我々は、アメリカの政権とも関係を発展させたかったのです。しかし、いくつかの根本的な分野についてはあまりうまくいきませんでした。これは我々のせいではありません。私はいま、近年起こった問題を並べようとは思いません。

 例えばそれは、複数の喫緊の問題を解決するうえで生じたのですが、例えばアメリカはシリア問題の解決について提案を行いました。しかし、その後突然、国連の場で、自分たちはロシアとはどんな問題についても話をするつもりはないと明言しました。というわけで、アメリカのある省庁では何を望んでいるのか、別の省庁では、何をやりたがっているのか、共通の立場はあるのかを理解しなければなりませんでした。こういうことが一度だけでなく、露米関係の非常に多くの分野で、再三起きました。オバマ大統領が述べたことに関係する根本的ないくつかの問題もあります。

 私が言っているのは、アメリカは特別だという考え方のことです。私はこの考え方には懐疑的です。もちろん、アメリカは偉大な国であり、アメリカ国民は偉大な国民です。疑問の余地はありません。だれもそのことで論争しませんが、特別だということは、まったく余計だと思います。このことは、ロシアだけでなく、他の国との関係においても問題を引き起こすでしょう。


■「“米国を再び偉大な国に!”は露米関係発展に問題生じない」


 次期大統領についていえば、彼には自分なりの考え方があります。それは極めて当然です。彼の目指すところ、すなわち「アメリカを再び偉大な国にする」という考え方について言えば、彼がそれをどのように展開していくのか、まだこれから理解しなければなりません。しかし、露米関係の発展に問題が起きないように望みます。

 会談について言えば、まずは次期大統領が正式に就任し、政権を発足させるのを待たなければならないと思います。その後で初めて、会談について話すことができます。我々としては、いつでも会談の用意があり、我々の側には何の問題もありません。しかし現在は、新政権発足に向けての大変な時期だと思うので、我々は我慢し、待たなければなりません。