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【時系列でわかる⑤】総合病院で断水続く…重傷患者に十分な手術できず(1月5日午後11時更新)

2024年1月5日 10:52
【時系列でわかる⑤】総合病院で断水続く…重傷患者に十分な手術できず(1月5日午後11時更新)

5日午前8時現在、石川県内の死者は92人、安否不明の人は5日午前9時現在、242人となりました。能登地区では水不足が深刻です。地震発生からの動きを、時系列でまとめました。
(※情報は随時、更新します)

【5日朝】石川県内の死者 100人に迫る

5日午前8時現在、石川県内の死者は92人、安否不明の人は5日午前9時現在、242人となりました。能登地区では水不足が深刻です。

石川県によりますと、輪島市や珠洲市など能登地区の市や町で、死者や安否不明者の数が増えてきています。

【5日 10:20ごろ】岸田首相 「諦めず粘り強く救助活動を」改めて指示

岸田首相は政府の非常災害対策本部で救命活動に全力をあげるよう改めて指示しました。

岸田首相
「いまだ救助が難航している箇所もありますが、諦めず粘り強く、漏れのない救助活動をお願いいたします」

岸田首相はまた「相当程度の孤立集落や安否不明者がいる」として自治体と連携し状況確認を急ぐよう指示しました。

さらに、「多くの道路はまだ損壊があり、 物資や機材、要員の輸送を妨げている」とした上で、「ライフラインの復旧を加速するためにも輸送ルートの回復に全力を尽くしてほしい」と述べました。

そして、地震のあとの避難生活による体調悪化などが原因で亡くなる「災害関連死」を防ぐため、「避難所の衛生環境や生活環境の整備、被災者の健康維持の支援に一層力を入れてほしい」と強調しました。

【5日 11:00ごろ】林官房長官「車両が殺到し、深刻な渋滞が発生している」

林長官は、石川県においては支援物資は企業団体からまとまった規模の提供を受け付けているとして、「現地への直接の搬入は、交通渋滞などにより救命活動などの妨げとなる場合があるため、くれぐれもご遠慮いただきたいとされている」と協力を呼びかけました。

また、災害ボランティアについては石川県のホームページで、「現在のところ、一部の市における当該市内に在住している方等に限定した募集で、 これを除いて募集を行っていない」「石川県は災害義援金の受付を開始し、手続きなど県のホームページに掲載している」と述べました。

林長官は、「国民の皆様のあたたかい気持ちに感謝申し上げたい」と述べた上で、「支援に当たっては、被災地の交通や通信の支障となることがないよう、被災自治体のホームページなどで確認いただきたい」と呼びかけました。

【5日 午前】富山・高岡 ボランティアが砂撤去

液状化の被害が大きい富山・高岡市伏木地区では、災害ボランティアも参加してたまった砂の撤去作業を行っています。

4日から受け入れが始まった災害ボランティアも多数加わり、湿って重い砂をスコップなどで取り除き土のう袋に入れていました。

【5日 12:36】停電でテレビなど見れず 情報収集“困難”

石川県輪島市門前町では、大規模な範囲で建物などが崩壊しました。住宅も大きく傾いていて、さらに奥では電線が垂れ下がり道路も大きく崩れてしまっています。

輪島市には5日朝の時点でおよそ1万3千人が避難所に身を寄せていて、現在も大部分で停電や断水が続いています。市によると、避難生活の維持に必要な発電機やストーブの燃料が不足していて、高齢者の多い中、医療や看護体制が十分に確保できない状況だということです。

輪島市など奥能登では現在も携帯がつながりにくい状況が続いていて、停電の影響でテレビなどが見れず情報収集が難しいと声を上げる住民もいました。こうした中、自衛隊によって空路で物資が各地に届けられるなど、あらゆる方法での支援が広がりつつあります。

【5日 12:48】石川・珠洲市設置の地震計に不具合 緊急地震速報が最大6秒遅れる可能性も

気象庁によりますと、石川県珠洲市に設置している地震計では今月2日から不具合が発生し、地震データが入手できない場合があるということです。

気象庁によりますと、地震計のデータは1日の大地震でデータが送れなくなったため、衛星回線を利用して気象庁まで送信していますが、その通信状況が不安定になっていることが原因と考えられるということです。

この地震計のデータは緊急地震速報の発表に利用していますが、仮にこの地震計周辺を震源とする地震が発生した場合、緊急地震速報の発表が平常時より最大で6秒遅れる可能性があるということで、気象庁は現地に職員を派遣して調査を行い、早期に復旧させたいとしています。

【5日】予備自衛官ら最大100人派遣へ…医師や看護師など

自衛隊は5日から400人増強し、約5000人態勢で能登半島地震の救助・支援活動を行っています。

木原大臣は5日、岸田首相の承認を得て、被災地で衛生活動や生活支援などを行うため、医師や看護官を含む予備自衛官および即応予備自衛官、最大約100人に対する招集命令を発出したと明らかにしました。

招集された予備自衛官らは、給水支援や入浴支援などの活動に従事する予定です。木原大臣は発災から5日目となったことを念頭に「フェーズがどんどん生活支援等に移っていく。生活支援とは息の長い活動になるので、招集をかけてお願いした」と述べました。

【5日 15:47】住宅損壊の世帯に都営住宅提供へ 小池都知事が明らかに

都が提供するのは100戸の都営住宅で、ガスコンロ、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコン、布団などの生活必需品は備え付けで整備され、駐車場も含めた使用料についてすべて免除されるということです。

能登地方を震源とする地震で住宅が損壊するなど、住むことが困難となった世帯が対象で、提供する期間は最長で1年間を予定しています。被災県などとの調整ができ次第、速やかに受け付けを開始するということです。

小池知事は、「今後必要に応じて提供の戸数を増やす」としています。

【5日 16:39】天皇皇后両陛下、地震のお見舞い 石川県知事に伝えられる

天皇皇后両陛下は、能登半島地震を受けて、犠牲となった人たちへの追悼とお見舞い、そして災害対策のために尽力している関係者に対するねぎらいの気持ちを、5日、馳浩石川県知事に伝えられました。

側近幹部の侍従長を通じて伝えられたもので、宮内庁によりますと、両陛下は能登半島地震により大規模な被害が発生したこと、特に去年訪問して温かく迎えられた石川県で多くの犠牲者が生じ、安否が不明の人や避難を余儀なくされている人が多いことに深く心を痛められているということです。

両陛下は、去年10月に国民文化祭のため石川県を訪問し、人々と交流されていました。

宮内庁は、被災地を心配する両陛下のお気持ちを踏まえて2日の新年一般参賀を取りやめていました。

側近によりますと、上皇ご夫妻も元日の一連の新年行事を終えたあと、能登半島地震の発生を受けてすぐテレビをつけて被災地の状況を見守り、寒さの中、困難に直面している人たちのことを大変心配されているということです。

また、秋篠宮ご一家も甚大な被害が出ていることに大変心を痛め、住居やライフラインの速やかな復旧を願われるとともに、総裁を務めるそれぞれの団体から被災状況などの報告を受けられているということです。

秋篠宮さまは、「恩賜財団済生会」などの総裁を務められています。

【5日 17:45】総合病院で断水続く…重傷患者に十分な手術できず

石川県穴水町では、いたるところで地面のひび割れや土砂崩れなど、多くの被害が見受けられます。町の医療を支える穴水総合病院では、現在も断水していて、飲料水は確保できているものの、トイレを流すために周辺に積もった雪を溶かして使うなどしてしのいでいるということです。

水がないことで重傷患者の手術ができず、対応に苦慮していますが、固定電話もつながりにくいため、突然、救急の患者が病院を訪れ、急に受け入れることもあるといいます。

そんな中、全国各地から集まった災害派遣医療チームDMATがこの病院にも到着しました。

担当者は「我々のミッションは診療を止めないこと。ベッドの空きも少なくなってきているが、今後、治療が必要な患者が増えたとしても受け入れる」と話されてました。

【5日】死者94人…安否不明者222人に 石川県

能登半島地震による死者が94人になりました。地震に巻き込まれた可能性があり、能登地区に住んでいたとみられる人で、行方が分からなくなっている人が222人になりました。

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