「すぐに避難行動を」もし陸奥湾で津波が発生したら?“早ければ2分”…命を守るための備えを考える【東日本大震災から14年】 #知り続ける
東日本大震災からことしで14年を迎えます。
あの日大切な人を失った多くの人たちがいました。
私たちは未曾有の災害を忘れず教訓を後世に残さなければなりません。
特集は命を守るための対策を考えます。1回目は陸奥湾の「津波の備え」です。
14年前。
観測史上最大のマグニチュード9.0、東日本大震災が発生し大津波に飲まれました。
太平洋沿岸部は津波避難タワーの整備など対策が進んでいます。
一方で陸奥湾の津波については…。
★青森市民
「何も備えてない」
「(津波は)この辺は大丈夫でしょうけど海の方は」
「(想定だとあそこの方まで津波が来るのをご存じですか?)いいえわかりませんでした」
「怖いですね」
地域防災学が専門で青森中央学院大学の中村准教授は警鐘を鳴らします。
★青森中央学院大学 中村智行准教授
「そこまで本当に来るのかとよく住民から聞く」
「(津波は)来るよと伝えていかないといけない」
東日本大震災と同様の巨大地震として政府が想定するのが日本海溝・千島海溝を震源とする地震です。
県の想定によりますと陸奥湾にはおよそ1時間半後、最大5.4メートルの津波が来る恐れがあります。
想定範囲も大幅に拡大。
青森市は浸水面積が33平方キロメートルと、従来に比べて6倍以上に広がりました。
青森市は陸奥湾で津波が起きた際、一時避難場所となる津波避難ビルの指定を進めています。
★アートホテル青森 池田明人支配人
「こちらが避難会場いちばん大きいタイプの部屋になります」
「少し横になっても問題ない造りになってます」
高さ60メートル地上12階建てのアートホテル青森。
宴会場などに571人を受け入れることができます。
★アートホテル青森 池田明人支配人
「ホテルの場合は1~3階までがひとつずつが高い造りになっているので、ここでいうと通常のマンションだと4階くらいの高さ」
「2階3階ともに津波が来ても安全な高さ」
一方で市内の津波避難ビルは7か所のホテルだけです。
24時間営業している高い施設があまりないことが理由だといいます。
★青森市 鈴木健仁危機管理監
「避難に時間を要したり逃げ遅れた方のためには直ちに垂直避難するということが、ひじょうに重要であると認識しております」
「今後民間の企業からのご協力を得ながら増やしていきたい」
専門家は日ごろの備えの重要性を強調します。
★青森中央学院大学 中村智行准教授
「市町村で指定した指定緊急避難場所に必ず逃げなければならないというわけではなくて、各自でいちばん安全に早く逃げられる場所を決めておくことが大事」
「やっぱりこういった機会にまずは自分の自宅の浸水想定範囲を見ることがひじょうに大事」
去年、陸奥湾を震源とする最大震度4の地震が2度発生。
津波は起きませんでしたが震央周辺では地震活動が見られました。
青森地方気象台によりますと陸奥湾は過去に10回以上津波に襲われた記録があるということです。
★青森地方気象台 三上晃司 地震津波防災官
「今回の陸奥湾地震規模自体はそれほど大きくなかったので津波が発生しなかったが、もしマグニチュードが大きい地震が発生すると津波が発生します」
「陸奥湾周辺の自治体でも津波浸水エリアを想定している つまり津波が来ることはあるので備えが必要」
陸奥湾でもう1つ備えが必要なのが「早い津波」です。
青森市を南北に走る入内断層が震源の内陸直下型地震では、早ければ「2分」で津波の第一波が襲います。
能登半島地震でも富山湾で津波が発生。
海底地滑りで湾に面する高岡市に津波の第1波が到達したのはわずか「2分」でした。
★青森中央学院大学 中村智行准教授
「陸奥湾沿岸に住む県民にとってはある程度強い地震が発生した場合すぐに避難行動をとることが大事」
専門家はわずか2分の猶予しかないため、揺れが収まったあとすぐに高い場所に逃げることが重要だと言います。
外海に面した沿岸部だけではなく、陸奥湾も大きな地震や津波のリスクにさらされています。
命を守るため日頃の備えが必要です。
あの日大切な人を失った多くの人たちがいました。
私たちは未曾有の災害を忘れず教訓を後世に残さなければなりません。
特集は命を守るための対策を考えます。1回目は陸奥湾の「津波の備え」です。
14年前。
観測史上最大のマグニチュード9.0、東日本大震災が発生し大津波に飲まれました。
太平洋沿岸部は津波避難タワーの整備など対策が進んでいます。
一方で陸奥湾の津波については…。
★青森市民
「何も備えてない」
「(津波は)この辺は大丈夫でしょうけど海の方は」
「(想定だとあそこの方まで津波が来るのをご存じですか?)いいえわかりませんでした」
「怖いですね」
地域防災学が専門で青森中央学院大学の中村准教授は警鐘を鳴らします。
★青森中央学院大学 中村智行准教授
「そこまで本当に来るのかとよく住民から聞く」
「(津波は)来るよと伝えていかないといけない」
東日本大震災と同様の巨大地震として政府が想定するのが日本海溝・千島海溝を震源とする地震です。
県の想定によりますと陸奥湾にはおよそ1時間半後、最大5.4メートルの津波が来る恐れがあります。
想定範囲も大幅に拡大。
青森市は浸水面積が33平方キロメートルと、従来に比べて6倍以上に広がりました。
青森市は陸奥湾で津波が起きた際、一時避難場所となる津波避難ビルの指定を進めています。
★アートホテル青森 池田明人支配人
「こちらが避難会場いちばん大きいタイプの部屋になります」
「少し横になっても問題ない造りになってます」
高さ60メートル地上12階建てのアートホテル青森。
宴会場などに571人を受け入れることができます。
★アートホテル青森 池田明人支配人
「ホテルの場合は1~3階までがひとつずつが高い造りになっているので、ここでいうと通常のマンションだと4階くらいの高さ」
「2階3階ともに津波が来ても安全な高さ」
一方で市内の津波避難ビルは7か所のホテルだけです。
24時間営業している高い施設があまりないことが理由だといいます。
★青森市 鈴木健仁危機管理監
「避難に時間を要したり逃げ遅れた方のためには直ちに垂直避難するということが、ひじょうに重要であると認識しております」
「今後民間の企業からのご協力を得ながら増やしていきたい」
専門家は日ごろの備えの重要性を強調します。
★青森中央学院大学 中村智行准教授
「市町村で指定した指定緊急避難場所に必ず逃げなければならないというわけではなくて、各自でいちばん安全に早く逃げられる場所を決めておくことが大事」
「やっぱりこういった機会にまずは自分の自宅の浸水想定範囲を見ることがひじょうに大事」
去年、陸奥湾を震源とする最大震度4の地震が2度発生。
津波は起きませんでしたが震央周辺では地震活動が見られました。
青森地方気象台によりますと陸奥湾は過去に10回以上津波に襲われた記録があるということです。
★青森地方気象台 三上晃司 地震津波防災官
「今回の陸奥湾地震規模自体はそれほど大きくなかったので津波が発生しなかったが、もしマグニチュードが大きい地震が発生すると津波が発生します」
「陸奥湾周辺の自治体でも津波浸水エリアを想定している つまり津波が来ることはあるので備えが必要」
陸奥湾でもう1つ備えが必要なのが「早い津波」です。
青森市を南北に走る入内断層が震源の内陸直下型地震では、早ければ「2分」で津波の第一波が襲います。
能登半島地震でも富山湾で津波が発生。
海底地滑りで湾に面する高岡市に津波の第1波が到達したのはわずか「2分」でした。
★青森中央学院大学 中村智行准教授
「陸奥湾沿岸に住む県民にとってはある程度強い地震が発生した場合すぐに避難行動をとることが大事」
専門家はわずか2分の猶予しかないため、揺れが収まったあとすぐに高い場所に逃げることが重要だと言います。
外海に面した沿岸部だけではなく、陸奥湾も大きな地震や津波のリスクにさらされています。
命を守るため日頃の備えが必要です。
最終更新日:2025年3月6日 20:22