豪雨による被災地の復興願い「酒田の花火」題材に刺繍アート 米沢市内の工房で制作
豪雨による被災地の復興を願い、「酒田の花火」を題材にした刺繍アートが米沢市内の工房で制作されています。
米沢市内の工房で今、制作が進んでいるのが酒田の花火を描いた作品です。観客たちが夜空に上がる色とりどりの花火を楽しむ様子が描かれています。
作品は、糸を縫い合わせて描く「クロスステッチ」と呼ばれる技法で制作されています。
クロスステッチアーティスト長沢聡さん「糸をバッテンにクロスしてマス目を埋めていく感じ。作業は一日500円玉一つ分くらい2センチ四方ずつ」
制作者の長沢聡さんは、17年前からクロスステッチで作品作りを始めました。「山形ステッチ」と題し、県内の風景を題材にした作品20点以上を制作しています。
長沢さんは今回、SNSで見た「酒田の花火」の写真に感動し、撮影者から制作の許可を得て去年9月から作業を始めました。
クロスステッチアーティスト長沢聡さん「2022年の川西町の豪雨災害のときに川西町にいた。大雨災害の大変さを自分も体験していて作品を通して酒田の人が少しでも元気が出ればと思い作っている」
ステッチはモチーフとなる写真をパソコンの専用ソフトで図案化し、およそ80種類もの糸を使い分けて酒田の夜空を彩る花火を描いていきます。長沢さんは、縫い目の一つ一つに被災地復興への願いを込めています。
クロスステッチアーティスト長沢聡さん「今回の作品は2023年の酒田の花火大会。作品を見てそのころのような心から花火がきれいと思ってもらえたら」
現在制作中の「酒田の花火」は間もなく完成し、4月25日から山形市の文翔館に展示される予定です。