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運転手や車掌の退職で乗務員不足に 山形県のフラワー長井線が一部列車を当面運休

2025年3月25日 3:31
運転手や車掌の退職で乗務員不足に 山形県のフラワー長井線が一部列車を当面運休

フラワー長井線を運行する第3セクターの「山形鉄道」が乗務員不足のため4月1日から当面の間、一部列車を運休し、現行のダイヤの3分の2の本数で運行することになりました。

山形鉄道によりますと、去年12月、運転士1人が退職したほか、2月末までに運転士3人と車掌1人から退職の申し出があったということです。あわせて5人の退職によって、乗務員の定数が下回るため、山形鉄道は現行ダイヤによる運行はできないと判断し4月1日から当面の間一部列車を運休することを決定しました。運休となるのは、午前6時台や午後7時台など早朝・夜の上下4本。そして、日中の時間帯の上下4本のあわせて8本で、現行のダイヤの3分の2の本数で運行することになります。代行バスの運行予定はありません。
山形鉄道は3月10日、山形銀行をかたる不審電話によっておよそ1億円をだまし取られる詐欺被害を受けました。
会社によりますと、今回の退職理由はいずれも詐欺事件とは関係がなく、県外出身職員の地元への転職や子どもの就学に合わせた職業変更といった個人的事情だということです。

山形鉄道・中井晃社長「高校生の通学への影響がなるべくないよう朝と夕方の時間は今まで通り運行できるようダイヤを組んだ。一般のお客様にはご迷惑をお掛けし大変申し訳ない」

山形鉄道では運転士の採用活動を続け、運行体制が整い次第、通常ダイヤでの運行に戻していきたいとしています。
一方、詐欺被害によって設備更新などの運転資金が不足する影響が出ています。

山形鉄道・中井晃社長「当面の資金繰りについては何とかなるよう関係各所と相談している状況」

こうした中、長井市は25日「長井市山形鉄道運営助成基金」から山形鉄道に対し、5000万円を無利子で貸し付けすることを決めました。基金の積立金は県や沿線自治体が拠出しているもので今後、不足していた設備更新費用などの支払いに充てられるということです。

最終更新日:2025年3月25日 11:07
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