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【速報】同性婚訴訟判決 大阪高裁「違憲」判断受け原告らが会見「心からホッとしている」「一刻も早く立法を」

2025年3月25日 5:02
【速報】同性婚訴訟判決 大阪高裁「違憲」判断受け原告らが会見「心からホッとしている」「一刻も早く立法を」

 同性同士の結婚が認められないのは憲法違反だと訴え、同性カップルが国に賠償を求めている裁判の控訴審で、大阪高等裁判所が25日、一審判決から一転「違憲」とする判断を示したことを受け、原告らは午後2時から大阪市内で会見を開き喜びの心境を語りました。

 原告の1人、坂田麻智さんは「今日はようやくまともな判決が出たと、本当に心からホッとしているし安堵している。大阪地裁で唯一の合憲が出ていたが、あの判決は間違いだったと今日の判決で示してもらった」「本当に心強い判決だったし、原告の声に寄り添ってくれた判決だったと思う」と喜びを語りました。そのうえで、「ただ、ここまできても国はなかなか動いてくれない。いつまでも放置され無視されていて、国による究極のネグレクトだと思う。一刻も早く動いてもらって立法をしてほしい」と国の対応を求めました。

 京都市などに住む3組の同性カップルは、同性同士の結婚を認めない今の民法の規定などが憲法に違反すると訴え、婚姻を妨げられた精神的損害に対する慰謝料として原告1人あたり100万円の賠償を国に求めています。

 一審の大阪地裁は2022年6月、「憲法に違反しない」と判断し、原告側が控訴していました。

 25日の判決で大阪高裁は「家族のあり方が多様化した現代社会で、同性カップルが異性カップルと区別され、婚姻による利益を享受できない現在の諸規定は個人の尊厳を著しく損なう不合理なもので差別にあたる」と指摘。そのうえで「法の下の平等」を定めた憲法14条1項と「個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚した婚姻などに関する法制定」を定めた憲法24条2項に違反するとの判断を示しました。一方、国に賠償を求める訴えについては、「最高裁の統一判断が示されていない」などとして退けました。

 判決が読み上げられた後、原告らは互いに握手したり抱き合ったりするなど喜びをあらわにしていました。

 同性同士の結婚をめぐる裁判は全国で起こされていて、一審判決では大阪地裁が全国で唯一いずれの条文についても「合憲」と判断をしていました。高裁判決は今回で5例目となり、いずれも「違憲」とする判断を示したことになります。

最終更新日:2025年3月25日 6:21
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