福岡県西方沖地震から20年となり、大きな被害が出た福岡市の玄界島では大規模な防災訓練が行われました。

福岡市西区の玄界島では20日午前10時から、警固断層帯を震源とする震度6弱の地震を想定した訓練が始まりました。島の住民や警察、消防などおよそ350人が参加し、これまでで最大規模となりました。

2005年の福岡県西方沖地震で、震源に近い玄界島では7割の家屋が全半壊するなど大きな被害が出ました。玄界島は駐在の警察官や消防隊員がいないため、地震が発生すれば住民だけで対応しなければなりません。訓練では住民だけで、避難所の簡易ベッドやトイレを開設する訓練も行われました。

■自治会長・井上公加さん
「実際にあったときは島にいる者だけでしないといけない。この経験がもしものときに役に立つ。」

訓練のあとには、福岡市の住宅メーカー、悠悠ホームが住民に「防災グッズ」を寄贈しました。

「防災アート」と呼ばれ、絵画の額縁の裏に非常食が備蓄されたもので、島の全世帯へ配布されます。

悠悠ホームの内山賢一社長は「普段はアートとして楽しんでもらいながら、いつ来るか分からない災害時に役立ててほしい」と話しています。